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「勝己くんが、一番になる、邪魔はしたくない」
「…どういう事だ。」
私と正反対に、彼は落ち着き払っていた。
今にも取り乱しそうな私を、急かす事もなく、待ってくれている。
「ずっと、勝己くんの事が好きで、傍にいたくて、でも、私が勝己くんに甘えるせいで、ヒーローになる邪魔になっちゃったらどうしようって、思ってて」
酷く女々しいなとは思ったけど、どうしようもなかった。溢れたものはしょうがない。
「私多分、勝己くんに甘えちゃうし、勝己くん、いい人だから、どんどん頼って、勝己くん無しじゃ生きていけなく」
「それでいいだろ」
「っ、私、重いかもしれない」
「別にいい。」
「勝己くんが、めんどくさいって思うくらい甘えちゃうかもしれない」
「思わねぇよ。」
「わがまま言うか、も」
「上等だわ。何でも言え」
重ねる様に、静かな声が私を包む。段々と視界が歪んで、声が震えて、息をのみ込んだ。
「……勝己くん」
「なんだ。」
「こんな私でも、よければ、…一緒に、いてほしい……」
もう最後の辺りは上手く言えなかった。
手の甲で涙を拭いぐずぐずと鼻を鳴らす私に、ふっと息を吐いた勝己くん。
「当たり前だろ。…俺と付き合えや」
「喜んでぇ…」
目ぇ腫れるだろうが。と無駄に優しい手つきで腕を剥がされ、親指が私の目尻を拭う。
頬に触れる指が熱くて、手首を握る手が大きくて、しゃくりあげるのを堪えるのが精一杯だった。
「…来い」
「んぇっ、…まっ、まって、っわ、ぁ」
肩で息をしていると、掴んだままの手首が引かれる。
バランスを崩し、なだれ込む様にあぐらをかいた勝己くんの上に乗っかった。
驚きやら羞恥やら感情が忙しい私の頬を拭う手は、温かい。
「…そろそろ泣き止めや」
「う…だっでぇ〜…」
しょうがねぇな、と言いたげな声。
でも、眉をハの字に下げ、愛おしそうに微笑まれるから何とも言えない満たされた気持ちが再びこみあげる。
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Umi(プロフ) - なゆさん» わ〜！！楽しんで頂けてよかったです！こちらこそご覧下さりコメントまで頂戴しありがとうございます…！！ (2021年12月2日 21時) (
レス) id: 266bb1a809 (このIDを非表示/違反報告)
なゆ(プロフ) - 終始ときめきっぱなしでした...！！好きです！ありがとうございました！ (2021年11月30日 4時) (レス) @page33 id: 8a48c9aede (このIDを非表示/違反報告)
Umi(プロフ) - 羽凪_9さん» 長いお話をご覧頂き、また私の妄想にもありがとうございます…！！同士様…！！🥺大変嬉しいです！よろしければぜひ、よろしくお願い致します🥰 (2021年11月27日 20時) (レス) id: 266bb1a809 (このIDを非表示/違反報告)
羽凪_9(プロフ) - 最後まで読ませていただきました！主様、分かります…バクゴーはどちらかと言うとかっこいーって感じだけど見れば見るほど…カワイクネ?思ってくるんですよね…ホントもうスンゴイ、分かります！… 、お気に入り作者様に追加させて頂いてもよろしいでしょうか?! (2021年11月27日 17時) (レス) @page37 id: cebfff4930 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：み
| 作成日時：2021年11月25日 15時
