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苺なのかバニラなのか、はたまた最早無味なのか。訳が分からなくなりながらただ無言でアイスを食べ続ける。
早鐘を打つ鼓動は隣の彼に聞こえていそうで、そんな勝己くんは私を見ているような気がするけどアイスから視線を外せる訳も無かった。
食べ終えると、捨ててくる。と私の答えを聞く前にカップを取り部屋を後にする勝己くん。お礼もままならないまま、閉ざされたドアを只見つめる。
「…かつき、くん」
ずるいよ。君は、本当に。
戻ってきた君を、どんな顔で迎えたらいいか分からない。
何を言えばいいのか分からない。
君がどういった事を考えて、踏み出してくれたのか知るのが怖い。
いい方向ばかりに願ってしまって、理性的な答えを導き出せない。
余りの緊張に、頬に触れた指先が震える。
どうしよう。どうしようどうしよう。
ぐるぐると回り続ける思考が答えを出せないまま、ドアの開く音に弾かれた様に見上げる。
熱を貯めた頬を両手で抑える私と目が合ったかっちゃんは、ふっと笑った。
「なんつぅ顔しとんだ」
「…誰のせいだと…」
緩みそうになる頬を押さえる私を、気にすることなくずかずか近寄ってくる勝己くん。
「…A」
「っ……は、い」
腰を下ろし、あぐらをかいた勝己くんは私を見つめる。
深紅の瞳はまっすぐ私だけを見つめていて、一度捉えてしまったら最後、もう逸らせない。
「好きだ。」
真剣な表情に、息をのむ。
レースカーテンが揺れて、時計の針が小さく今を作り出している。静かな部屋で、衣擦れの音がやけに響いた。
「わ、たし……」
瞬きの刹那、ようやく目を伏せ膝に置かれている彼の拳が目に映る。たった３文字が、酷く私を迷わせた。
嬉しい。泣いてしまいそうなくらい嬉しい。今すぐ飛びつきたいくらい。でも、でも。
「私も、すき、…ずっと、勝己くんのこと、……でも、」
顔が見れなかった。
ぴくりと彼の指が揺れた。ビッグシルエットの白いTシャツは、自身の太腿まで覆い隠す。
余る布を掴む手が、震えた。
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Umi(プロフ) - なゆさん» わ〜！！楽しんで頂けてよかったです！こちらこそご覧下さりコメントまで頂戴しありがとうございます…！！ (2021年12月2日 21時) (
レス) id: 266bb1a809 (このIDを非表示/違反報告)
なゆ(プロフ) - 終始ときめきっぱなしでした...！！好きです！ありがとうございました！ (2021年11月30日 4時) (レス) @page33 id: 8a48c9aede (このIDを非表示/違反報告)
Umi(プロフ) - 羽凪_9さん» 長いお話をご覧頂き、また私の妄想にもありがとうございます…！！同士様…！！🥺大変嬉しいです！よろしければぜひ、よろしくお願い致します🥰 (2021年11月27日 20時) (レス) id: 266bb1a809 (このIDを非表示/違反報告)
羽凪_9(プロフ) - 最後まで読ませていただきました！主様、分かります…バクゴーはどちらかと言うとかっこいーって感じだけど見れば見るほど…カワイクネ?思ってくるんですよね…ホントもうスンゴイ、分かります！… 、お気に入り作者様に追加させて頂いてもよろしいでしょうか?! (2021年11月27日 17時) (レス) @page37 id: cebfff4930 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：み
| 作成日時：2021年11月25日 15時
