空を呑む。113 ページ27
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愉悦で歪んだその表情で、酷い顔をしているであろう俺を見つめる黄昏色に怪しく輝いている瞳。
「妖精と人間の、ハーフ……?」
「僕たちウィル・オ・ウィスプにとって人間は玩具でしかないと言うのに、Aの父親は人間と結ばれて子を成した。忌々しい人間との子どもなんて、許されない!」
確かな怒りが込められたその言葉が、心の底で燻っていた炎に油を注ぐ。
人間を玩具としか思っていないお前らの元に、俺が行く必要は本当にあるのか。母さんが無事である保証は何処にある。
「最初はあの女諸共消してやろうと思ったさ」
空気を切り裂く冷たい声。それは決して冗談ではないのだと、この場にいる全員が察した。
__やめろ。
「……Aに近づいた時は心底驚いたよ」
人間との子どもなのに、魔力は僕たちそのもの。容姿こそ人間なれど、人間を凌駕するその力。下手すれば、僕たちよりも魔法を使えるその頭脳。
__もうやめてくれ。
「Aは人間として生きるべきではないんだよ。僕たちと共にいてこそ、その力は認められる!!」
__違う。俺はッ、!
「お前は妖精として生きるべきなんだよ、A」
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ヴィンセント・ヴァンクール - とても面白かったです(o^^o)更新楽しみに待ってます!これからも頑張ってください。応援してます(^^)/ (8月1日 21時) (レス) @page42 id: a3d5b84e3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彩崎葉 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ksmkrn12211/
作成日時:2021年1月23日 15時