空を呑む。03 ページ6
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「朝からそんなに騒いでどうしたの」
「カリムが昼食用に作っておいたものを食べてしまって……」
あぁ、あれか、と昨日のカリムとの会話を思い出しながら、目の前で項垂れる彼の従者を見て苦笑を零す。
当の本人は悪気など全くない脳天気な顔で笑っている。
「止めなかった俺も悪いから許してやってくれ」
「Aは悪くないだろ?」
「カリム! Aさんは先輩だと何度言えば……っ!」
まぁまぁ、といつもは冷静な彼、ジャミルを宥めるように笑う。
カリムが敬語を使わないのは今に始まったことではないし、俺自身あまり気にしていない。
……それに、これ以上負担はかけられない。
「それはそうと2人とも、もうすぐ授業が始まるけど」
急いだ方がいいんじゃない、と時計を見ながら伝えれば、一足先にその場を後にした。
後ろでは慌てたように走り出す音と、楽しそうな笑い声が聞こえてくる。
「__そろそろ出てきたら」
足を止めずに小さく呟けば、すぐ隣でくすくすと笑う声がする。
声はそのまま何かを囁くと静かに消えていった。
……本当、質が悪い。
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彩崎葉(プロフ) - 暁月さん» コメントありがとうございます! そう言って頂けて嬉しいです。応援ありがとうございます、頑張りますね! (2020年5月7日 18時) (レス) id: 1804e781e9 (このIDを非表示/違反報告)
暁月 - 夢主君の性格がドストライク…!!更新頑張って下さい、陰ながら応援しております…!!! (2020年5月3日 9時) (レス) id: b7a49d6e6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彩崎葉 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ksmkrn12211/
作成日時:2020年4月14日 23時