パパ活【2】

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この人は。
さっちゃんが言うまふまふさんは、まふくんなの....？





「A？どうかした？」

『あ、いや.......』





不思議そうに顔を覗くさっちゃんに、曖昧に返事をしつつも。
頭の中はまふまふさんと、まふくんのことでいっぱいいっぱいだった。





「でも意外だったかも、Aがまふくんのこと知ってるなんて」

『えっと、ちょっと聞いたことあるだけで。全然詳しくないんだけど.......』





話を進める彼女に咄嗟に誤魔化せば、
「あ、そうなの？」と拍子抜けした様に言った彼女に頷く。





『まふまふさんって、どんな人なの？』

「まふくんはね、歌い手なの」

『歌い手？歌手とかじゃなくて？』





首を傾げる私に、ふう、と息をひとつ吐いた彼女が私に聞く。





「ボーカロイドってA知らない？」

.....................ごめん、一度も聞いたことない。






「ざっくり言ったら人の作った歌を歌う、みたいな.......動画サイトで歌ってみた動画を上げたり、カバー動画を上げる人のことだよ」


『.............なるほど』


「それでね、まふくんはね、作詞作曲もしてるんだよ。
歌も上手いし曲も作れて、しかもね！会社の社長なんだよ！」







会社の、社長？

その何気なくて有り触れたフレーズに、ピタリと身体か固まった。今、さっちゃんなんて言った...？


心当たりしかなかった。
いつだったか、まふくんの会話を思い出す。






" まふくんってさ、何のお仕事してるの? "

興味本位で聞いた、私の質問に悩む様に答えてくれたよね。



" 会社の..............社長、かな "






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