第15話 全てのはじまり ページ16
〜最初の朝〜
スミレ「今日はどこから行く?」
A「まずはお洋服とシューズかな、それからこの前話したチョコパフェ食べにいこ」
私たちは駅前でバスを降りてデパートへと向かった
久しぶりにAちゃんと一緒のオフ
ただ並んで歩いているだけでも幸せで・・・、
ショッピングにランチ、お散歩のあとはスイーツ
なんてことないことしかしてないけど、私にとっては特別な一日
こんな日がずっと続けばいいのに・・・、
私はAちゃんの笑顔を眺めながらそう思っていた
A「何だろ、あのお店」
Aちゃんが急に立ち止まったのは、夕方、商店街をぶらぶらしている時だった
ボロボロで読めない看板の下では、アンティーク系の古道具がワゴンに雑然と並べられている
あれは・・・、
スミレ「きっと、占いやおまじないの道具を売ってるお店だね。ワゴンにそういうのが置いてあるから」
A「へえ〜、さすがスミレちゃん!」
Aちゃんは暗くて見えないお店の中を覗き込む仕草をして、それから私に振り向いて言った
A「面白そう、入ってみようよ」
スミレ「うん」
☆♪★♪☆♪★♪☆
のれんをくぐると、暗い店内の様子が少しずつ見えてきた
本当にせまくて、両手を広げたら左右の壁に手が付きそうなくらいだ
壁にはさまざまな国の占いやおまじない、そして呪いの道具がたくさんかけられていた
奥は小さなカウンターになっていて、これまた古茶けたフードを被った占い師風の格好の人が座っていた
多分店主なのだろう
店主「いらっしゃい・・・、」
A「あ、どうも」
意外にも、若い女性の声だった
すごいお婆さんとかが出てくるのを期待していた私はちょっと拍子抜けした
店主の横には、壁に掛けられない水晶玉や色とりどりの小瓶が積み上げられている
奥には更にわけのわからないものがごちゃごちゃと置かれているのが見えた
A「あの、初めまして。ここは何のお店なんですか?」
店主「ここは強い願いを持った者が引き寄せられる場所・・・、そしてその願いを叶える手助けをしてくれるモノを売っている」
A「はあ・・・、」
Aちゃんは水晶玉を興味深げに覗き込んでいる
私は・・・、ふと、あるものが目に留まった
真鍮とも青銅ともつかない奇妙な色に錆びた板
扉のような模様が彫られていて、真ん中が左右に開くみたい
店主「それが気になるのかい?」
視線に気がついたのか、店主が話しかけてきた
店主「それはマガトの鏡だね」
7人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きらるり(プロフ) - ゆゆゆさん» ゆゆゆさん!いつも嬉しいコメントをありがとうございます!!月の描き方はこだわりポイントなので気付いてくださって感激です(´▽`) ゆゆゆさんも熱中症に気を付けて頑張ってください☆ 読んでくださってありがとうございました!! (2018年8月18日 0時) (レス) id: cabc9f41a5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆゆ(プロフ) - →気になりますがスミレちゃんが宵闇のコーデに操られているわけではなく自ら行動しているので主人公も受け入れたのかなと自分は思いました。近頃は暑い日が続きますがお身体に気をつけて頑張ってください。素敵な作品ありがとうございました。長文で申し訳ないです。 (2018年8月17日 22時) (レス) id: 361e2104ee (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆゆ(プロフ) - とても面白かったです。特にエピローグでの「今夜は月が満ちているの」というスミレちゃんの言葉を読んだ時すごくドキドキしました。マガトのまじないが満月の日に完成すると本文中にあったので。エピローグでのふたりの儀式は夢なのか現実なのか→ (2018年8月17日 22時) (レス) id: 361e2104ee (このIDを非表示/違反報告)
きらるり(プロフ) - Twilight Win the Crownさん» ありがとうございます!読んでいただけて嬉しいです (2016年1月25日 17時) (レス) id: f49683637b (このIDを非表示/違反報告)
Twilight Win the Crown - すっごい面白かったです!! (2016年1月25日 15時) (レス) id: e0c7f304cf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:きらるり | 作成日時:2015年12月8日 19時