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涼介side
光「幸平、さん………?」
幸「あはは!どうせならMr.RPって呼びなよ〜!君、俺のこと疑ってたじゃん♪」
………さっきの、睨みつける視線とは違う。
けど、怪しく、寒気がするような気持ち悪い笑みを、幸平さん……Mr.RPは浮かべていた。
婆「アン、タが……」
明「っ、ちょっと待って!私たちの意見が涼介くんってどういうこと!?私たち、誰も涼介くんに指さしてないわ!」
幸「あれ〜?社長サン、お話聞いてなかったかなぁ?……………“皆が1人に手を向けたとき”って言ったんだよぉ?」
………なんだよ、それ……
幸「涼介くんが咳したおかげで、皆の気が涼介くんの方に向いた。みんな無意識に手を涼介くんに向けちゃったわけだけど、ルールはルールだからね!」
ゆ「そんなのっ……」
幸「晴れて俺たちは、自由の身〜!!ということで、皆には帰ってもらいます!アディオース!」
ポケットに入れていたらしいボタンを、RPが押した……その途端。
ガチャっという音とともに………俺とRP以外のボックスの床が、パカッと開いて。
涼「……みんなっ……!ゲホッゴホッ…」
………皆は………叫び声を上げながら、一瞬で落ちていった。
なにこれ、どういうこと……!?
幸「大丈夫だよ涼介くん!皆を殺したりしない。…………ほら、聞いて?ちゃあんと声が聞こえるでしょ?」
え………
耳を澄ますと…………ほんとだ……
確かに聞こえる、皆の声。
か「ここ、どこぉ……」
明「何ここ………!汚い……」
下に……いる……?
幸「そこの道まーっすぐ行くと地上に出れるよー?首の爆弾ももう取れるし、このあと建物ごと爆破させる予定だから、早く逃げた方がいいよー!!」
皆に届くように地面に向かって大きな声で、そう言ったMr.RP。
爆破って………俺を殺すと共に、証拠も何もかも隠滅しちゃおうって魂胆か……
光「おい!涼介くん!!涼介くんを!!!」
婆「ほれ、行くんじゃ!!」
光「でも!!!」
明「早く行かないと…!!!早く行って、警察に知らせるのよ!!」
光「っ………クソ!!」
…俺を置いて逃げることを、渋っていた光くんだけど。
だんだん足音が、遠ざかっていく。
…これで、皆はきっと…………助かる…
幸「………ほんとはね、毒ガスを使って、皆の手を君に向けようと思ってたんだ」
ひとりほっとした時………ボックスから出てきたRPが、俺にそう言った。
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しょりれん - 完成度が半端なくてびっくりしました! (2021年11月25日 20時) (レス) @page50 id: 103108e9a9 (このIDを非表示/違反報告)
海音 - この話とても面白くて度々読み返しに来てます!りずむさんの作品全て好きです!新作の更新も頑張ってください!楽しみにしてます^^* (2020年11月17日 23時) (レス) id: f3a5bd6aac (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみん - すごいですね!これからも他の作品で頑張ってください!!! (2020年8月20日 7時) (レス) id: 4766001341 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - いろはすさん» コメントありがとうございます!そのとおりです〜!お名前だけお借りしました笑 (2020年5月20日 21時) (レス) id: cd22ea486d (このIDを非表示/違反報告)
いろはす(プロフ) - 女の子の名前は古畑中学生ですね!!どこかで聞いたことあるなと思ってました笑 (2020年5月20日 18時) (レス) id: c890c969a8 (このIDを非表示/違反報告)
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