検索窓
今日:3 hit、昨日:1 hit、合計:73,072 hit

二十五話 ページ27
















“それにしても、赤司っち遅いッスね”
ふと思い出したかのように黄瀬君が呟いたのは
彼が弁当に手を付けだした頃。
青峰君と紫原君は、僕の弁当を物欲しそうに見ていますが
僕は意に介さず、Aの作った弁当を味わっていました。




「確かに、遅いね〜
赤司君、お弁当食べる時間なくなるんじゃないの?」

「っていうか、コーチ、赤司っちに何の用なんッスかね?」

「用があるにしても遅すぎるのだよ」

「サボりじゃね?」

「青峰っちじゃないんだから
それはないッスよ!」

「んじゃ、お菓子を買って来てんじゃない?」



本人がいないことをいいことに
みんなが好き勝手に憶測を述べていると
“俺がどうしたんだい?”
“あ、赤司っち!”
本人登場。
噂をすればなんとやらですね、まったく。



「それにしてもずいぶん楽しそうだね?
誰がお昼休みに入っていいといった?」



目を細めながらいう赤司君。
ちょっと、怖いんですが…。



「虹村先輩ッスよ」



それに臆することなく答えたのは黄瀬君で




「本当か?緑間?」



赤司君は緑間君に確認。



「あぁ、黄瀬の言う通りなのだよ」

「なるほど、ならいい」

「あれ?
なんで、今、緑間っちに確認取ったんッスか?
俺って、信用ない?」



ガーンとショックを受ける黄瀬君を完璧にスルーして



「それにしても、今日は珍しい人がいるね」



と赤司君は、Aを見ました。



「あれ〜?赤ちんも、Aちんのこと知らないの〜?」

「いや、知っているよ」



紫原君の質問にあっさりと答える赤司君。



「うん、赤司君は知っている」



Aもそれに肯定するわけで…。



「え?赤司っちとAっち接点なんかあったんッスか?」



僕もそれは思いました。
クラスが同じわけでもないのに、なぜ?



「生徒会が主催する会議で討論したことがあるからね」

「そういえば、Aって、風紀委員だっけか?あれの副だったよな?」

「そうそう」



と小動物のようにAは小刻みに頷きました。
“それで、今日は?”
と尋ねる赤司君に
“えっと、差し入れ持ってきたの
よければ、赤司君も食べない?”
とタッパーを取り出して赤司君に差し出しました。



「いただくよ」



そういって、赤司君はタッパーから一つレモンのはちみつ漬けを取り出して口元に運んで
“美味しい…”
何かを考えるようにまじまじと見ていました。



なぜだが、深く思いつめたように。

二十六話→←二十四話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (304 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
168人がお気に入り
設定タグ:黒子のバスケ , 黒子テツヤ , 帝光中   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

うちわ(プロフ) - 桜さん» さてさて、いつでしょう?続編できたので、そちらもどうぞ!更新がんばりますね!! (2015年2月16日 17時) (レス) id: 678928963e (このIDを非表示/違反報告)
うちわ(プロフ) - 桜さん» さてさて、いつでしょう?続編できたので、そちらもどうぞ!更新がんばりますね!! (2015年2月16日 17時) (レス) id: 678928963e (このIDを非表示/違反報告)
うちわ(プロフ) - りゃいむさん» 返信めっちゃ遅れてすみません><お久しぶりです!!はい、頑張りましょう!!ありがとうございます!がんばります!! (2015年2月16日 17時) (レス) id: 678928963e (このIDを非表示/違反報告)
うちわ(プロフ) - サラ男。さん» 黄瀬君の扱いが酷いのは愛ゆえだよね←最近、うちわ、黄瀬くん好き! (2015年2月16日 17時) (レス) id: 678928963e (このIDを非表示/違反報告)
うちわ(プロフ) - 恋雪ゐねこさん» 返信遅れてごめん><それそれ!!っていうか三期始まったよね!!エンディングマジやばい// (2015年2月16日 17時) (レス) id: 678928963e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:うちわ | 作成日時:2014年2月24日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。