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九話 ページ11















「え?
忘れ物…ですか?」

「うん、面目ない」



それは黄瀬君が
マジバで悲痛な叫びをあげた
翌朝のことでした。



「数学の教科書と国語の教科書って
手触り似てるでしょ?
それで昨日…
手触りだけで時間割揃えてたら…」

「間違えたと?
それで僕に借りに来たんですか?」

「さすが、テツヤ!話が早い!!」



そういって
僕の目の前で
嬉しそうに両手を叩くのは
僕の幼馴染で大好きな人。



どうやら彼女は
昨晩寝ぼけ眼のまま
時間割をそろえて
先ほど授業の準備をするために
教科書を出そうとして
入れてるはずのない数学が入っていて
入れたはずの国語が入っていないということに
気が付いたそうです。



「テツヤたちのクラスって
私の授業の後に国語入ってるでしょ?
だから借りられないかな〜って」

「わかりました。どうぞ」



困ったように首をかしげるAに
国語の教科書を
躊躇いなしに差し出しました。











Aが困っているのならば
例え小さなことでも
僕にできることならば
力になりたいんです。












「ありがとう!
テツヤ!恩に着るよ〜!」



そういって
僕の国語の教科書を
大事そうに抱いて微笑むAを見て
僕も頬を緩めていると



「A?
なんで、ここに…
っと、テツ!
ちょうどいいとこにいた!
頼まれごとしてくれねぇか?」

「青峰っち
あいさつくらい言ったらどうっスか?
おはよう、Aっち!黒子っち!」



何故か
青峰くんと黄瀬くんが連れ立って
僕の目の前に来ました。



「おはよう、黄瀬くん!
青峰君、それはこっちのセリフなんだけど?」

「青峰くん
おはようございます」

「黒子っち?俺無視ッスか?」

「で、青峰君
頼みごとってなんですか?」

「それがな…」

「ちょ、無視は勘弁してほしいッス!」

「ちょっと、黄瀬黙ってろ」

「ええぇ!」



そして話しかけておきながら
僕らを置いて
まるでコントのような口論をしだす
黄瀬君と青峰君を見て
“ふっ”
Aと顔を見合わせて笑いました。



二人で話すの邪魔されましたけど…



「だいたいなんでここにいんだよ?」

「え?
自分が黒子っちを
教室の中から探すの大変だから
見つけるの手伝えって
命令したんじゃないッスか!」

「…そうだったか?」

「そうッスよ!」

「じゃあ、見つかったから
帰っていいぞ?」

「暴君だぁ!!
暴君がここにいるッス!!」



こういうのも悪くないですね。

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設定タグ:黒子のバスケ , 黒子テツヤ , 帝光中   
作品ジャンル:恋愛
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うちわ(プロフ) - 桜さん» さてさて、いつでしょう?続編できたので、そちらもどうぞ!更新がんばりますね!! (2015年2月16日 17時) (レス) id: 678928963e (このIDを非表示/違反報告)
うちわ(プロフ) - 桜さん» さてさて、いつでしょう?続編できたので、そちらもどうぞ!更新がんばりますね!! (2015年2月16日 17時) (レス) id: 678928963e (このIDを非表示/違反報告)
うちわ(プロフ) - りゃいむさん» 返信めっちゃ遅れてすみません><お久しぶりです!!はい、頑張りましょう!!ありがとうございます!がんばります!! (2015年2月16日 17時) (レス) id: 678928963e (このIDを非表示/違反報告)
うちわ(プロフ) - サラ男。さん» 黄瀬君の扱いが酷いのは愛ゆえだよね←最近、うちわ、黄瀬くん好き! (2015年2月16日 17時) (レス) id: 678928963e (このIDを非表示/違反報告)
うちわ(プロフ) - 恋雪ゐねこさん» 返信遅れてごめん><それそれ!!っていうか三期始まったよね!!エンディングマジやばい// (2015年2月16日 17時) (レス) id: 678928963e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うちわ | 作成日時:2014年2月24日 18時

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