【黒子のバスケ】絶望的高校生活 second

気づかれない思い __takao__ 23 ページ26

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「努力してると見せかけて してない奴を否定して何が悪い」



『努力してると見せかけてる？

それは高尾くんの事ですか？』


「あぁ、和成以外いないだろう。

本当に努力しているなら、赤司くんみたいに完璧になるはずだろう」





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何もわかっていない。

私の言ってること、何も伝わっていない。

何も気づいていない。









高尾くんの事、何もわかってない。







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『…赤司くん赤司くんって……

あんたの息子は赤司くんじゃないって言ってんの！！！！』



「っ！」







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もう限界だ。

冷静さなんて保ってられない。






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『あんたは本当に高尾くんの父親？

さっきから高尾くんを否定して、
赤司くんを肯定して。



全ての基準は赤司くん？

あんたにとって赤司くんは何？

高尾くんは何？


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確かに赤司くんはすごい。

ずっと学年一位だし

運動神経もいい。周りからの期待されてるかもしれない。

ずっと、努力してるのかもしれない。









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でも……ｯ





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努力しているのは、学年一位の赤司くんだけじゃない……！！！』






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持ってきたノートを、机の上に置いた。





さっきから何も言わない 高尾くんのお父さんは黙って、それを手に取り、開いた。







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「っ……！」






『…これが証拠です。

このノートが、高尾くんの部屋にたくさんありました。





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……このノートを見ても まだ自分の息子を信じることができませんか？』









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「…」



『……あなたは、高尾くんのことを思って叱っているのかもしれない。



でもそれは、正しいと思われる叱り方じゃない。







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高尾くんは 認められたくて、

赤司くんや緑間くんに追い付きたくて

あなたが思っているより、ずっと努力してます。





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叱ることも大切です。

でも







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彼の努力が実るまで

信じて待つこともできるんじゃないですか？』








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わたしがそう言うと 訪れる沈黙。

前にいる高尾くんのお父さんは

ひたすらノートを見ている。




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「……君、名前は？」


『え、あ、私ですか。

柏木Aです』




「……柏木さんか。覚えておくよ。




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…ありがとう。」

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