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2学期が始まり数日経った頃、私のクラスでは席替えが行われることになった。今日の業後にくじ引きで決めるらしい。

それを聞いてなのか、私の前の席の男の子が、号泣していた。はて、なぜだろう(※サブスト1〜3話参照)

ようやく長い間隣の席だった緑間くんともお別れだ。ただ彼が隣にいることが当たり前すぎて、不思議となんとなく寂しさも覚えた。そんなことを1学期の私が聞いたら、不快な思いを爆発させているだろう。


さて、いよいよ待ちに待った席替えの時間がやってきた。廊下側からくじを引いていくので、私たちは最後の方だ。

もうすでにくじを引き終えた人は、仲のいい人と近くになったのか気になって、わいわいはしゃいでいる。私の友人は無言だったが、ただ紙に書かれた数字を私に見せてきた。近くだといいね。

そう思っていると、ついに私の番がやってきた。

私はすぐにくじを引き、隣の緑間くんへくじの入った紙袋を渡した。

「8番……」

引いた席は、廊下側から2番目、前から2番目の列だった。友人は一番窓際の席だったため、残念ながら離れてしまった。

チラリと、左の緑間くんを見る。彼は紙に書かれた数字を見て、なんとも言えない顔をしていた。するとパチリと、目が合う。

「っ!」

びっくりして私はすぐに目を逸らす。いや、別に全然やましいこともないんだけど、なんか恥ずかしかったんだ。

私が謎に自分に言い訳をしていると、みんなにくじが行き渡ったようで、席を移動することになった。

私のクラスでは、机の位置はそのままで、中身と座る人を変えるだけの方式だった。席替え後は部活に行くか帰るだけで、みんなあらかじめ荷物をまとめていたためか、全員スムーズに新しい席へたどり着いた。

新しい席に座ってみると、前の席よりも黒板が近くて、少し緊張した。あと、向き的に現代文の板書が見やすそう。

なんて思いつつ、周りの席は誰かな、と見ようとすると、視界の右端に、見慣れた緑があった。

「ん?」

右を見てみると、緑間くんが座っていた。

「え……、緑間くん、なんでここにいるの?」

「……俺はここの席なのだよ」

「はあ?」

訳がわからない。くじひいて席替えしたのに、なんでまた隣の席?

「お前らまた隣同士か。周りに迷惑かけんなよー」

担任も私たちを見ていじり出す。

いや、てか、ありなのこれ。

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作者名:ぷよぷよぷよん♪ | 作成日時:2022年5月10日 16時

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