71 ページ26
マジでありえないんだけど。最悪。
起きたら部屋に、梨花と高尾くん、緑間くんがいた。しかもめっちゃ寝起きの姿見られた。高尾くんのイジリが止まらない。
梨花もいい加減にしてほしい。思春期、年頃の女だぞ。こんな姿、男子に見られたくないに決まってるだろ。なんで勝手に部屋に入れたんだ。てか私の部屋だし。
3人を無視して、心の中でぐちぐち言っていると、足音がして、彼らの気配が遠のいたのを感じた。ようやく部屋を出て行ったみたい。
「はぁ……」
私は安堵して、被っていた布団を退けて起き上がる。すると、
「橋本……その……」
「ん?」
誰もいないはずなのに声がする。不思議に思って横を見ると、顔を赤くした緑間くんがいた。
「え……っ」
私は再び急いで布団の中へ潜った。
「なんでまだいるの」
自分でも驚くほど低い声が出る。
「2人はお茶を取りに行った……俺はここで待てと言われたのだよ」
(なんでだ……てか、なぜ言うこと聞いて残る)
さっき、2度目に起き上がった時、パジャマのボタンが空いており、自分の胸元が露わになっていることに気づいた。暑かったのか、どうやら寝ている間に無意識に外していたらしい。どおりで緑間くんが赤面するわけだ。
(色々、最悪すぎる……)
「はぁ……」
私は布団の中でため息をついた。
「す、すまない……悪気はなかったのだよ」
私の胸元を見たことを気にしているのか、緑間くんが謝ってきた。
「……いいよ。私も気づかなくてごめん」
胸くらい、見られても別に減るもんじゃないし。いや、恥ずかしいは恥ずかしいけど、彼の記憶は消せないし。
31人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぷよぷよぷよん♪ | 作成日時:2022年5月10日 16時