自分とは ページ30
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side you
今日もまた自分を見失う。
最近、優斗が私に気を使っている…いや、私に気まずさを感じている。
その理由は分からない。
夕方過ぎに終わった仕事。
一番最初に楽屋を出ていった優斗。
最近は全員で楽屋を出ることがなくなった。
ひとり、またひとりと楽屋を出ていく。
私もそのうちのひとり。
そして、最近のお決まり。
こうしてホルモン注射が受けられる病院の前に来ては帰る、ということを繰り返している。
誰にも相談はできない。
それに、本当にココロとカラダの性が一致しなくてここへ通う人がいることを知っているのに私はただ周りと違うからでここに頼ろうとしていることも確かで。
今日もまた、覚悟がふわふわして背を向けた。
ポケットに入っている携帯が振動する。
ディスプレイには葉月の名前。
応答ボタンをタップし、電話に出る。
「もしもし？」
＿＿あー！A！
「どうしたの？」
＿＿今日、用事があって都内来ててね。少し会いたいなって。今日まだ仕事？
「ううん、大丈夫。終わったよ。」
＿＿そしたら会おうよ。
「いいよ。私も少し…はづと話したい。」
＿＿うん、会お。どこいるの〜、会いに行く〜。
「今ちょうど六本木で。」
＿＿ほんと！私も今六本木いるから〜……
葉月が案外近くにいるから今から向かうと言われ、電話を切る。
近くのカフェへ向かい、席で葉月を待つ。
本当に近くにいたみたいですぐ現れた葉月。
私の前に座ると開口一番にこういった。
葉｢何があった？｣
｢え？｣
葉｢男たち騙せてもね、私は騙せないよ？｣
｢どういうこと？｣
葉｢はづ、って呼ぶ時は毎回何かあった時。でしょ？｣
葉月には隠せないみたいだった。
私の前に座る葉月は今も昔も変わらない。
パッと見は正直女に敵を作りそうな見た目で、第一印象では男に媚び売る女と言われてきたことを知っている。
その時は毎回、私は私の好きな服装で私が好きな見た目でいるだけ。見た目で判断するな、と葉月自身を見てくれる人としか付き合ってなかった。
だからこそ、葉月とは友達になれたのかもしれない。
そんな葉月には隠し事はできないと改めて気付く。
｢少し、聞いてくれる？｣
葉｢もちろん。｣
私は今の自分の想いを葉月に打ち明けた。
周りと性別が違うこと。
それで仕事に影響が出たこと。
そして……
私は女を辞める必要がある、ということを。
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くれいじー。(プロフ) - ｶﾘﾝさん» コメントありがとうございます。そしていつもご覧頂いているようで本当にありがとうございます。少し書き直しをしていたため、パスワードを公開しておりませんでした。作品紹介ページの最後にパスワードのヒントを記載しております。そちらからよろしくお願い致します。 (2021年3月3日 23時) (
レス) id: 417b7086e1 (このIDを非表示/違反報告)
ｶﾘﾝ - あの、ずっとこちらの作品を愛読させている者なのまた、パスワードをかけないことは難しいのでしょうか？本当に大好きな作品なので続編を早く見たいです。お手数をおかけいたしますがご対応よろしくお願いいたします。長文失礼しました。 (2021年3月3日 23時) (レス) id: 7ac2aae209 (このIDを非表示/違反報告)
ｶﾘﾝ - あの、ずっとこちらの作品を愛読させている者なのですが、パスワードは本当に作間君の呼び方と夢主の誕生日なのでしょうか？開かないため続編を読むことが出来ません。なのでパスワードを変えたのであればそちらを教えて頂きたく思っています。 (2021年3月3日 22時) (レス) id: 7ac2aae209 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くれいじー。 | 作成日時：2021年1月15日 2時
