例えそれが醜く思えても ページ25
(付き合ってない設定)
ああ、私はこんなにも抑えが効かない人間だっただろうか
｢っ、おい、気をつけろよ｣
｢ひゃっ、すみません…！｣
今日は、確か待ち合わせをしていたんだっけ
そんなの、どうでも良くなってしまった
胸がチリチリ痛むよう
その胸をぎゅっと、掴んでいた
これは嫉妬、でも、こんなの、許されない
これはまだ片思い、彼にそんなこと、求めてもいない
でも、痛いものは痛いのだ
だからその場から立ち去ってしまった
(あの子、とても愛らしい……)
ほんのりと、頬を染めていて、
その反応はとても初々しいようで
あんなもの、わざとやっているとしても男は気づかないだろう
ただ、私は悔しかった
．
．
｢はぁっはぁっっ｣
一体どこまで走ったかわからない
気がつくと知らない土地にいた
ちょうど近くにベンチがあって、
そこに腰かけた
(あの人は、私のモノなんかじゃあないのにね…)
まだ痛む胸をぎゅっと抑えた
醜い自分が大嫌いになりそうだった
そして、溢れ出てくる涙が、
私の頬からはらはらと落ちていった
そして、抑えられないとでも言うように、
私の口から、一言だけ言葉が出た
｢あなたに、……あなたに見合う人になりたいものだわ…………｣
それを言ったあと、私は意を決して涙をふいて、
顔を上げた
恐らく、もう長いこと待たせてしまっている
急がなくては
そう言って私は、愛しいと感じる男の元へ駆け足でむかった
．
ーーーーーーーーー
レオーネ・アバッキオはというと
Aを追いかけていたのだ。
会いもしずに立ち去ったAのことを不審に思った行動だった
そして、何マイルも離れた公園のベンチで縮こまるAを見つけたと思うと
｢あなたに見合う人になりたいものだわ……｣
と、かすかに聞こえた
鼓動が一瞬にしてはねた
ドクンドクンと、血が全身に回るのがわかる
その血が、主に顔に集中していることも
(おかしいな、こんな感情、忘れていたと思ったのに……)
まさか、5歳も離れた女にこのような感情が出てきたと思うと、我ながら笑えてくる
だが、それと同時に愛しさも沢山感じた
そして、元いたリストランテへ戻るべく、彼もまた歩みを進めた
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マリイ - ありがとうございます アバッキオかっこ良過ぎて 幸せ (2019年5月22日 17時) (携帯から) (
レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
koyui1016(プロフ) - マリイさん» リクエストありがとうございます！ぜひ書かせていただきます！ (2019年5月22日 12時) (レス) id: e531b9b892 (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - リクエストでアバッキオが夢主を神格化見たいです アバッキオは夢主を女神の意味の『デーア』って呼んでる設定で (2019年5月22日 2時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まー納豆 x他1人 | 作成日時：2019年5月21日 16時
