41「待て!乗る!!」 ページ42
必ず朝は来るもので。
41「待て!乗る!!」
『・・・ん、』
ザアザアという音で目が覚めた。
どうやら雨が降っているらしい。
パッと時計を見たら朝の5:30。
隣を見たら、恐る恐る隣を見たら、
『・・・。』
誰もいない。
宮地さんが来ていたはずなのに。
もしかして夢?
と、淡い期待を持ちながら洗面台に行って
鏡を見てみると、
『っ!?』
首や鎖骨にあるキスマーク。
どうやら夢ではなかったらしい。
いや、記憶がはっきりしてきた。
あの後、色々されたけど、
決して一つにはなってない。
多分、宮地さんはそんな事しない。
でもそんな風だから、
優しいから、
自分が最低に思えてくる。
『・・・私、宮地さんが好きなのかな。』
ポツンと言ってみても何も返ってこないのは当たり前。
そろそろはっきりしないと、
もう鬱になりそう。
_______。
__________。
ボーっとしてたら遅刻寸前になってしまった。
いつもは階段を使うけど
今日はエレベーターを使うことにした。
扉が閉まる瞬間、
「待て!乗る!!」
と、声がした。
嫌な予感しかしなかった。
宮「はあ、わり。サンキュ、って○○かよ。」
『・・・お、おはようございます。』
数秒沈黙。
気まずすぎる。
宮「・・・。」
『・・・。』
宮「・・・あのさ、」
『っ、は、はい!』
いきなり話しかけられたから、
びっくりした。
宮「悪かった。いきなりあんなことして。」
『・・・え、』
静かにそう言った宮地さんは、
はあ、と軽く溜め息をついた。
宮「・・・最後までやってねえにしても、な。」
『・・・あの、』
宮「嫌われて当然の事、した。」
独り言のように言う。
私の言葉なんか聞きたくないみたいに。
何故かそれが、とてつもなく怖い。
『っ、宮地さん、』
宮「っ?」
何故だか分からないけど、私は宮地さんの腕を掴んでしまった。
彼の顔を見たら、びっくりしているような、
でも、それでいてどこか切ないような。
宮「・・・いいよ、無理すんな。」
そう言って笑う宮地さん。
ズキっと胸が痛んだ。
″4階です″と音声に告げられ、
開く扉。
離れる手。
『(無理なんか、)』
もし、
無理なんかしてないと言ったら、
どんな表情をするの?
『・・・分からないよ。』
・
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小夜(プロフ) - 姉さん» ありがとうございます!頑張ります!!(;_;) (2016年1月22日 1時) (レス) id: fa2c4eef6f (このIDを非表示/違反報告)
姉 - 頑張ってください!応援してます! (2016年1月18日 19時) (レス) id: 6847b52a8f (このIDを非表示/違反報告)
小夜(プロフ) - 羅虎さん» ありがとうございます!最近忙しくて中々更新出来ませんが、頑張ります( ;∀;) (2015年12月25日 18時) (レス) id: fa2c4eef6f (このIDを非表示/違反報告)
羅虎(プロフ) - こんばんは!宮地さん大好きなのでこれからも更新待ってます!! (2015年12月25日 0時) (レス) id: 1c137cc79e (このIDを非表示/違反報告)
小夜(プロフ) - ユキさん» わー!!ホントだ!教えて下さってありがとうございます! (2015年10月25日 17時) (レス) id: 4d8dfad001 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小夜 | 作成日時:2015年7月1日 18時