く ページ10
「ねぇ、トド松。
…もう、無理があると思う」
あれから家を飛び出して、
早歩きのままあつしくんの部屋に連れていかれた。
『……まだ、大丈夫だよ』
「分かってるよね。
君のお兄さん達は、君と違って、
君を愛しているんだから。
もう、異変に気が付いてる」
…そうだ。
そこが、僕が兄を嫌う理由であり、
あの人達の、怖い所なのだ。
あつしくんと毎晩の様に出掛けているのは、
兄達と一緒に居られない僕を、
彼が気遣っての事だった。
その生活に慣れてから、
一度、外出しなかった日があったが、
僕は、不意に呼吸困難になった。
受け付けないのだ。
根本的な所が。身体が。
でも、今を壊すほど、怖い事は無い。
変化は、怖い。
「……もういいよ。
一先ず、おやすみ」
僕の考えを察したのか、
そう言って、電気を消して、その場を去った。
兄がいるだけだけでなく、
今はもう、心を許しているはずのあつしくんでさえ、
近くにいると、眠れない。
独りがいい。
寒いままでいい。
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けい(プロフ) - ピッピさん» ありがとうございます。随分と遅くなってしまい、申し訳ありません。 (2017年12月24日 12時) (
レス) id: 3e781053f7 (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ(プロフ) - な、なんてシリアスな…！面白いです、応援してます！！ (2017年11月13日 1時) (レス) id: 95f6ab4992 (このIDを非表示/違反報告)
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