迷い猫は簡単に懐かない【SixTONES】【SnowMan】 (ページ3)

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#3 ページ3

樹side

「ねえこれどういう状況？」

ようやく思考が追いついたのかゆっくり口を開いたAを振り返る

「俺ら何人かでシェアハウスしてんの」

「はあ」

まだ理解できないという表情
まあそれもそうだろう

「てか起きてるのって2人？」

「リビングにいるのはね。でも多分学生組以外は起きてると思う」

「じゃあさきょもは深澤くんとこーちと阿部ちゃん呼んできて。しょっぴーはなんか食べ物」

2人にそう指示を出してキョトンとしているAの手を引いてリビングに招き入れる

「詳しいことはもう少ししてから話す。とりあえずご飯食べて落ち着きな」

あーともうんともつかない返事をして勧められた椅子にちゃんと座る辺りがまだ子供らしい

さっきまでの威勢はどこに消えたのか

「はいこれ、夕飯の残りだけど味は美味しいから」

それからしょっぴーの運んできた料理に目を輝かせ

「ありがとう。いただきます」

そう小さく呟いたからちゃんといい子なんだってわかったんだ

しばらくしてから師匠とこーちが降りてきて開口一番

「え、ついにお前」

「そのネタもういいわ」

さっきと同じことを始めそうだったので黙らせる

「単刀直入に言うと駅前で援交しようとしてたから拾ってきた」

しょっぴーに渡されたコーヒーを口に含んだ師匠が若干吹き出しそうになる

「ごめん、高校生だよね？何してるの」

こーちがAの目線に合わせてそう問いかける

Aは視線を俺らの方に彷徨わせるとまっすぐ見てくる大人達の視線に負けたのかため息を着くと口を開いた

「家に、自分の家に、私が居ちゃダメなんです」