薄桜鬼〜桜と俺と新選組〜

ワケ ページ17

貴女「ぅ・・ヒック・・」

俺は、ひととうり泣いて落ち着いた。
皆もなんとなく察してくれて咎めたりしなかった。

貴女「悪い・・・
もう大丈夫だから・・」

俺は、気持ちを落ち着かせ話しにもどった。
そのとき平助が聞いてくる。

平助「な・・なぁ、お前なんかワケでもあるのか？
女なのに男装してるし・・。」

一「それとお前はどこから来たのだ。
お前の言う兄上は今どこにいる。」

短刀直入に聞く。
でも、それの方が答えやすかった。

貴女「あ・・ぅん、えっとな。
俺は江戸から来て・・いや、逃げてきた・・。
兄上は、五年前から音信不通だ・・。」

土方「逃げて・・？
兄は何故いなくなった。」

貴女「・・・俺は江戸の村に暮らしていた。
ある日、風間っていう奴等に滅ばされてな・・。
その時見たんだ、そいつ等と一緒にいた兄上を・・」

〜過去より〜

父「くっ、もはやここまでだ。
おい、子供は早く外へ逃がせ！！」

母「Aも早く逃げるのよ！」

貴女「いやです、父上、母上！！
お二人も速く外に・・！！」

父「バカが・・
早く逃げないか！！
いけ！！早く！！」

？？「ここにいたか、女鬼よ。」

一人の男が来た。
何故だか分からないが、俺はこの男を知っている気がした。
でも、俺は父上、母上の言うとうり村から逃げた。
ただただ走って走って逃げ続けた。
どこに行けばいいか分からなかったが、もう村には戻ってはいけないとおもった。
じゃあどこに逃げればいい？？

・・・兄上だ。
兄上は、前日京へ行くといって京に向かった。
それなら京に逃げよう。

貴女「ハァハァ・・
ぁ・・にう・・え・・」

俺は龍桜牙を持って逃げた。
その時、前方から人影が見えた。
俺は茂みに隠れてやり過ごした。
俺はその人影の主を一瞬みた。

貴女「・・！！！」

一瞬だったから良く分からなかった。
でも、今のは、確かに兄上だった。
兄上が村を滅ぼした奴等といる・・！
でも、見間違いだと信じて京まで逃げてきた。
だけど京にいるはずの兄上はいなくて、あれは兄上だと疑わずえらなかった。

じゃあ、兄上はほんとに村を滅ぼしたの・・？

・
・
・
・

貴女「これが俺の過去だ・・。」

俺の話を聞いて皆は複雑な表情をしていた。
・・きっと俺みたいなワケありの奴なんて追い出したいんだろな。
話し終えたあと俺はそう思い込んだ・・。

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