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5話 ページ5

無事、死体を埋めると彼女に向き直る

彼女は人を殺してしまったから、死にたいと願うのか?

「なんで、死にたいの?」
僕が聞いても、彼女はにこりと微笑むだけ

もし、自分が過去に彼女に教えたことが、今彼女を苦しめているのなら

それは僕の責任なんじゃないか

「…僕でいいの?」
「君がいい」

そこでふと気づいた
大好きな、君?


「君の好きな人って今埋めた人じゃ…」
そう聞くと彼女は顔をこわばらせた

「この人は…」
うつむいて、言葉を濁した

彼女はなにかを隠してるんじゃないか
そんな気がしてきた

「言って、隠し事をされたまま殺すなんて嫌だ。それに僕は自惚れたくない」


彼女を正面から見据えると、ふぅと息を吐き出して、わかったと言った

「私、君が好きだったけど告白されてこの人と付き合ってた。けどやっぱり君が忘れられなくて別れ話をしたとき、死にたい、殺してやるっていってたから、だから、殺したの」

僕も大概だ、彼女の言葉を聞き、心底安心し嬉しくなってしまった

「僕も君が好き、愛してる」

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作者名:アリス | 作成日時:2021年7月25日 0時

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