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2話 ページ2

すぐに目の前の子があの子だとわかった

ただ周りの景色を写す鏡のような瞳
白い肌に、さらさらの髪

雰囲気は変わったけれど、相変わらず人形のようだった


けれど、僕は驚いた

彼女の着ている制服は赤黒く染まり、生臭い鉄の匂いがした


僕はなんとか平常心を保ち挨拶をした
「…久しぶり、なにかしてたのか?」

「久しぶり、何でこの町に戻ってきたの?」
彼女は目を見開いて逆に聞いてきた

「両親が死んだんだ」
「そっか…よかった?」

彼女だけは僕の境遇を知っていたから、そう返してきた

僕はうん、とだけ答え「君は?」と再度聞いた


「私ね君に教えてもらったこと、できたよ」
彼女はぎこちなく笑顔をつくった

「僕が教えたこと…?」
「うん、好きな人の望みは叶えてあげるって」

あぁ、それは幼い頃に彼女に確かに僕が教えたことだ

だとしたら、彼女は…?

「私、人を殺したの」
今度は僕の瞳を見据えてしっかりと告げた

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作者名:アリス | 作成日時:2021年7月25日 0時

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