先輩と後輩の壁【赤司征十郎】

3 発表中 ページ3

虹村side


「これより、三軍を発表する

なお呼ばれたものは...」


コーチの声で発表が始まった


『うわぁ...何かドキドキすんね』


そして、当然のように隣に来たこいつ


「マネージャーの方は？」


『説明終わって任せてきたよ』


「...実際は？」


『言いたい事言いまくったら、度を過ぎたらしく...あはは』


「追い出されたんだな」


『ひどい！』


この手のやり取りはもはや部活名物

よって2、3年は気にしていないが、1部の1年はチラチラとこちらを見ている

またあらぬ誤解が生まれてそう

何度目かわからないため息を零す


『とにかく！マネージャーは大丈夫だから！

明日から部活体験をしてもらうし...』


そいつが続きを紡ぐ前に遮ったのはコーチだった


「今から一軍を発表する」


体育館全体がどよめく


『最初から一軍？！まじかよ』


「そうだな」


先輩方ですら多少なりとも狼狽えているのに、呼ばれた1年は堂々としていた


当たり前ってか？


『...生意気ルーキーか、いいね』


そうつぶやくこいつは本当に楽しそうだった


「で、赤いやつがお気に入りか」


『えっなんでバレたん？！まぁーいいケド...

なんかもう可愛い。どえらいくらい可愛い』


うるさくなりそうだった結城に制裁を加え(物理的に)黙らせてから、改めて1年を見る


赤いやつを含めカラフル...というのは置いといて


すげーやつらが入ってきたと感じた





『...』


「...何人の顔みてニマニマしてんだよ」


『いやー？

いつも仏頂面ですーぐ眉間にシワ寄せる怪力悪魔が珍しく口角上がってるから...って痛い痛い！

ごめんなさいいいい、頭割れるうう！』

4 自己紹介！→←2 こいつというやつは

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す