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第三十五話 両想い ページ36








シンドバッド王には何回も深々と頭を下げられた。一国を掬い上げる、王の器ってのを感じた。




シンドバッド)「君に言っておかなければならないことがある。」


紅覇)「なに?もう謝罪なら充分だよ」




ある日シンドバッド王が重々しい表情をして僕を訪ねた。ここ書斎には、アラジンとアリババもいて、皆何事だとシンドバッド王を見る。




シンドバッド)「君の従者、ことAちゃんを、この国を妃に迎え入れたい。彼女にはもう話してある」


紅覇)「はい!?」




アラジンとアリババも驚いたように声を発する。シンドバッド王の表情は何一つ変わらない。だから、反論しようとした僕の口は閉じた。




アリババ)「ちょっと待ってくださいシンドバッド王!紅覇にとってAがどれだけ大事な存在かわかってて言ってるんですか!?」


シンドバッド)「ああ、重々承知だ。そして彼が皇子だから、私は紅覇くんに話しにきた」




意味がわからなそうなアリババ。アラジンは心配そうに眉を寄せた。シンドバッド王の細められた目が僕をまっすぐ見つめる。





紅覇)「…ああ、そうだね。だけどねシンドバッド王。皇子なんて名前は、彼女を想うときには必要ないんだよ。僕はただ、Aの意志に従うだけ。」


アリババ)「え?…なんだよそれ、…それじゃあまるで………」




背中から聞こえるアリババの呟くような声を耳に、僕は書斎を出た。




『……それじゃあまるで………、Aがお前の主じゃねえか』








君はそうは思わないだろうけどね、A。僕の中で僕達はそうして始めっから同じ場所に立っていたんだよ。



君の意志は僕の意志。僕の意志は君の意志。
だから俺たちはいつも両想いじゃなくちゃいけなかった。確かに両想いだった。





でも今は違うんだ。


だって今僕たちは、それぞれがこんなにも痛くて苦しいだろ。






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設定タグ:マギ , 練紅覇 , 煌帝国   
作品ジャンル:恋愛
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白鈴(プロフ) - マギ大好きさん» めっちゃ笑ったwエンジェル紅覇わかる、ベッドに舞い降りてきてほしいですね← コメントありがとうございます! (2015年5月12日 19時) (レス) id: 15310db6cc (このIDを非表示/違反報告)
マギ大好き - 紅覇ぁぁぁぁぁぁ/// 可愛い(`・ω|・´)♭ myエンジェルベッドで楽しい宴を(鼻血) (2015年4月29日 21時) (レス) id: eb40757d9c (このIDを非表示/違反報告)
白鈴(プロフ) - ソフィーナさん» ありがとうございます!嬉しいです(≧∇≦)可愛いだけじゃなくかっこいい紅覇もアリですよね!更新頑張ります!! (2014年12月31日 16時) (レス) id: 15310db6cc (このIDを非表示/違反報告)
ソフィーナ(プロフ) - とっても楽しいです!更新頑張ってください(o^−^o)紅覇がとってもカッコいいです!!!これからも、応援します!!!!! (2014年12月27日 22時) (レス) id: cdbf2fabbf (このIDを非表示/違反報告)
白鈴(プロフ) - 彩香♪さん» ありがとうございます!!鼻血気をつけて下さいw 更新遅くてすみません(>_<)応援とても励みになります!これからも出来るかぎり全力で頑張ります!! (2014年12月13日 20時) (レス) id: 15310db6cc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白鈴 | 作成日時:2014年4月19日 19時

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