第二十五話 出会い ページ25
___2年前。
紅覇)「…で?お前はなんでこんなところにいるのさ」
遠征へ向かう途中の森で出会った女の子。黒くて長い髪が特徴的な、一言で言えば可愛い子だった。
あ)「えっと…気分転換というか。家に居たくなかったからというか…」
紅覇)「ふ〜ん」
なんだかハッキリとしない答え。
紅覇)「それで、迷子になったんだ。君鈍臭いね〜」
あ)「すみません…」
頬杖をつきながら女を見る。ずっと申し訳なさそうに下を向いていて、僕と目を合わせない。
紅覇)「ま、どうせ僕達も通り道だしついでに乗せてってやるけどさ」
あ)「………ありがとうございます」
なんだ?今の間は。帰りたくないのかな。
紅覇)「………ねぇ、お前さ」
女に語りかける。下を向いたままのこの子の長いまつ毛をなんとなく見つめながら。
紅覇)「なんで下を向いてるの?可愛い顔してるのに勿体なくない?」
あ)「え?」
驚いたように顔を上げて僕を見たが、またすぐ険しい顔で自分の手元を見つめてしまった。
あ)「…他人と自分を比べると、自信がなくなってしまうから」
紅覇)「え?」
あ)「例えば貴方みたいな、強そうでキラキラした人の前にいると自分が小さく思えるから。そしたら顔も上げられないというか…」
なんだソレ。僕から見たらむしろ堂々と顔を上げていいような女の子だと思うけど。というか顔を上げちゃいけない人間なんていない。
紅覇)「なんで自分をそんな風に思うの?」
あ)「だって…自分のことって自分じゃ見れない。鏡がない限り、外見さえも。 自分の性格だって自分じゃ全然分かりません」
紅覇)「へ〜」
もう一度まじまじと女の子の顔を見る。
紅覇)「綺麗だよ」
今度こそちゃんと僕達の目が合った。
あ)「____へ?」
紅覇)「外見的に。僕から見たらお前はすごく綺麗だよ」
あ)「っ……」
驚いたような表情を浮かべるこの子に少し微笑んであげる。
紅覇)「自分じゃわからないなら、僕が教えてあげようと思ってさ」
あ)「綺麗って…私には全然似合わない言葉…!」
紅覇)「そんな泣きそうな顔しないでよ。そこまで自分を否定しなくていいんじゃない?」
実際こんなに可愛いのに、ほんとに勿体ないと思うんだ。
紅覇)「___ねぇ、笑ってごらん。
君の笑顔が見てみたい。」
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白鈴(プロフ) - マギ大好きさん» めっちゃ笑ったwエンジェル紅覇わかる、ベッドに舞い降りてきてほしいですね← コメントありがとうございます! (2015年5月12日 19時) (レス) id: 15310db6cc (このIDを非表示/違反報告)
マギ大好き - 紅覇ぁぁぁぁぁぁ/// 可愛い(`・ω|・´)♭ myエンジェルベッドで楽しい宴を(鼻血) (2015年4月29日 21時) (レス) id: eb40757d9c (このIDを非表示/違反報告)
白鈴(プロフ) - ソフィーナさん» ありがとうございます!嬉しいです(≧∇≦)可愛いだけじゃなくかっこいい紅覇もアリですよね!更新頑張ります!! (2014年12月31日 16時) (レス) id: 15310db6cc (このIDを非表示/違反報告)
ソフィーナ(プロフ) - とっても楽しいです!更新頑張ってください(o^−^o)紅覇がとってもカッコいいです!!!これからも、応援します!!!!! (2014年12月27日 22時) (レス) id: cdbf2fabbf (このIDを非表示/違反報告)
白鈴(プロフ) - 彩香♪さん» ありがとうございます!!鼻血気をつけて下さいw 更新遅くてすみません(>_<)応援とても励みになります!これからも出来るかぎり全力で頑張ります!! (2014年12月13日 20時) (レス) id: 15310db6cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白鈴 | 作成日時:2014年4月19日 19時