＊くっつき虫 ページ23
あの日からまだ一日。
あんなに怒ったのにも関わらず、沖田隊長は、まるでくっつき虫のようにひっついてくる。鬱陶しい。できることなら駆除したい。
「なあAー」
「自分の書類片付けてくれません？」
「それは無理な話だねィ。あ、でもAが、沖田さん大好きですって言ってくれんなら喜んでやるぜ？」
「謹んで辞退しますよそんなもん」
というような会話をしばらく繰り返している。もう十分、十五分くらいになるだろうか。
ここは私の仕事部屋。多少の医療器具や辞書、医学書も何冊か置いている。広すぎず狭すぎず、調和のとれた部屋で、片方開けた障子から風が入ると、畳の匂いが鼻を掠めていく。
私は、昨日沖田総悟によって阻まれた仕事を打ち倒すべく、何枚もの書類とにらめっこを繰り広げていた。
なかなかの強敵である。いくら睨んでも、少しも反応しないのだ。
このまとめ方ややこしすぎでしょ。こんな古い書式知らないんだけど。
しかめっ面で
その時、突然、頬を指で突かれた。
「何がしたいんですかあなたは……！」
横に居座っていた沖田総悟が、私にちょっかいをかけ始めたのだ。いつもいつも何かしらのボディータッチがくる。
その度に集中の糸が寸断され、私は麻酔でも打ってやろうかと考えてしまう。冗談だが。
まあ要するに、苛々するのだ。
どれだけ怒ってもあの録音機を見せつけられるし、「その顔マジ好きだわ」とか意味分からん言葉を吐いてくるし、ニヤニヤも止まってないし、本当に迷惑なのである。部屋から追い出しても数分後にはまた戻ってくる始末で。
「やわらけ……」
今度は両手でほっぺたをつまみ、左右に引っ張る。
「痛っ、ちょっと、やへてくらさいよっ」
喋ると地味に痛い。私は再び顔をしかめる。
「なあ、キスしていいかィ」
「はあ！？」
沖田総悟は私の後頭部に手を添える。片方の指は私の唇をなぞりはじめる。
「ッ……」
唇をなぞる人差し指がくすぐったくて、身を捩る。
赤い瞳が私を捉える。いつ見てもこの人の目だけは綺麗だと思う。いやそんなこと言ってる場合じゃない。
顔近い、顔近いって！！
手をほどこうとして暴れても体力の無駄だった。細い身体のくせに。
人差し指は唇を離れ、その手は腰に移る。
グイっと近づけられる。
「や、やめてください！」
「やめる？ 嫌に決まってんだろィ」
ヤバイ。マジだ、この人。
けど、私は諦めない。こんな人にファ―ストを奪われてたまるか。
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白桃餅子 - マリーナさん» こちらこそ初めまして！ ですよね、沖田くんかっこかわいいですよね！ ゆ、夢主と一緒ですって！？ おめでとうございます！！（？）いいなあ……一緒だなんて……！ あ、返信遅くなって申し訳ありませんでした。 (2018年8月12日 19時) (
レス) id: 7a0c5e56cd (このIDを非表示/違反報告)
マリーナ - はじめまして！沖田くんがかっこいいし、かわいい！しかも夢主ちゃんと誕生日、血液型が一緒！ (2018年7月15日 14時) (レス) id: 05439fd47e (このIDを非表示/違反報告)
白桃餅子 - Sakurairoさん» 面白いと言っていただけて嬉しいです！ 確かに沖田くん可愛いですよね。書きながら悶えてます(笑)応援もありがとうございます！ テスト頑張ってきます……！ (2018年5月6日 14時) (レス) id: 7a0c5e56cd (このIDを非表示/違反報告)
Sakurairo(プロフ) - 面白いです！！沖田君の１つ１つの行動が可愛くて！ 更新待ってます！テスト勉強頑張ってくださいね！！ (2018年5月5日 17時) (レス) id: 5935e5da26 (このIDを非表示/違反報告)
白桃餅子 - 林檎はいつまでも……さん» いつもありがとう！ ドキドキしてくれたら本望ぜよ。 (2018年5月4日 12時) (レス) id: 7a0c5e56cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白桃餅子 | 作成日時：2018年1月14日 17時
