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織姫ちゃんには言い訳も、お別れもしなかった。出来なかった。ただ最後に目が合った。それだけ。多分それで良かった。言葉にしたらそれはとても陳腐になってしまうから。......私は、今私のしている事を、されている事を進んで肯定する気はないが、否定もしたくない。
「意外と早かったなぁ」
思わず独り言ちる。尸魂界を出てどれくらいだろう。惣右介さんといるようになってどれくらいだろう。少なくとも百年。人からみたら馬鹿馬鹿しいくらいにずっと彼が好きだ。
好奇の目も、柔らかく涙を拭う指先も、冷酷で野心的な態度も全部。彼は私がのめり込みそうになっている事にとっくに気づいているだろう。けれどまだ
「ねぇ、風蘭。貴方は最後まで着いてきてくれる?」
彼の後ろ姿を見ながら、また呟く。傍にいるギンにも、東仙隊長にも、まして惣右介さんにも聞こえないくらい小さな声で。答えがあるかは知らない。ただ、私が聞きたかった。
『......』
出来るなら最期まで、惣右介さんの力になりたい。それが結果的に傍にいることなのか、死ぬことなのか、それ以外なのかは私にはまだ分からないけれど。ただ、今はもう私は私のしたいことをするだけだ。
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Night(プロフ) - 初めまして!この小説の藍染様ほんとにかっこいいんです!更新が楽しみでしょうがないです。原作の藍染様!っていうのがほんとに…(語彙力)続き楽しみにしてます!頑張ってください! (2020年3月20日 23時) (レス) id: a001c22ffc (このIDを非表示/違反報告)
かほり(プロフ) - こんばんは!初コメ失礼します。私自身BLEACHの藍染様市丸ギンがすごく好きなので、藍染様との原作沿いの中の恋物語は最高です!!!続きとても楽しみです!更新頑張ってください! (2019年6月21日 20時) (レス) id: 6e1ee19266 (このIDを非表示/違反報告)
焼き肉 - 初コメget!!続き楽しみに待ってまーす!藍染様良いですよね、こちらの作品の藍染様は全然キャラ崩壊してないし話も面白いので一気に読んじゃいました!素晴らしい藍染様をありがとうございます! (2019年5月11日 2時) (レス) id: 29a9ad1ad1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蝶々 | 作成日時:2019年4月1日 22時