藍の海に沈む【BLEACH】

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嫉妬なんてしていい立場じゃない。できる立場じゃない。そんな事は重々承知だ。けれどそれで自分の感情が制御出来たらどんなに楽だろう。

「はァ...莫迦みたい...」

「何が莫迦みたいなの？」

「...内緒」

「えー、教えなさいよ〜。どうせ恋人の事なんでしょ〜？」

机に突っ伏した私につんつんとちょっかいをかける乱菊は何処か楽しそうだ。実の所、彼女の勘は非常に鋭くとうの昔に恋人(というかそういう相手)がいるというのはバレている。曰く、私の雰囲気が変わったらしい。無論相手に関しては口を閉ざし続けているけれど...。

「...」

正直喋ったらボロが出そうで怖い。というか絶対出る。私にはギンみたくにこにこ躱せる技術はないし、彼女は鋭いし、加えて酒も入っている。でも話さないとおかしくなりそう。

「はァ、全く。本当に何かあったら言いなよ？いつでも聞くからさ」

「ん、ありがとう」

それにしても可愛かったなぁ。あの子。凄く機嫌良かったし。使える子達を見つけたって言ってたから3人の事なんだろうけどさ。思わずまた溜息を吐く。

「そんなしょげてないで飲め飲め！嫌な事なんか忘れちゃえ！」

「わぁーい、飲むぅ」

頭がふわふわしてきた。いつもより酔いが回るのが早い気がする。今日はもう頭を空っぽにしてしまおう。今日くらい何も考えなくたっていい。そのまま気持ちのいい酔いに任せて、もう何杯目か分からない日本酒を喉に流し込んだ。

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