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外套 ページ9

婚約直後。


忙しさから解放されて、誰もいない家に帰る。森さんは後処理に追われているだろうし、それならエリスちゃんもあっちにいると思う。居間のソファーに寝転べば、彼のよくいる席に外套がかかっていた。一寸した下心で彼のよく座る席に座って、外套を手に取り、顔を埋める。森さんの匂いがして、心の底からほっとする。

「森さん...。」

ここしばらく、顔を合わせていない。同じ家に住み始めたからといってこの忙しさではお互い家に帰って顔を合わせる余裕はなかった。外套をぎゅっと抱いていればまるで彼が此処にいるみたいで安心した。ここまでしてもらったのに、寂しいなんて、言えない。疲れが溜まっていたのか私はそのまま寝てしまった。
_______________

「ただいまー。」

電気がついているが返事がない。エリスと森が顔を見合わせ中へ入ると、居間ですやすやと眠る彼女がいた。

「リンタロウ。」

「おや、これはこれは。」

外套を大事そうに抱きしめて、幸せそうに眠る彼女だが、目元には少し泣いた痕があった。森が頭を撫でれば猫のように擦り寄ってくる。エリスは呆れ顔で2人を眺めていた。

「リンタロウ、寝てるんだから手出しちゃダメよ。」

「大丈夫だよ。多分。」

「じゃあ、私は先に寝るわ。おやすみ。」

「おやすみエリスちゃん。」

森は彼女を抱えて寝台へ置く。その間もずっと外套を離そうとしない彼女。寂しい思いをさせていたのかと少し申し訳なくなりつつも、どうしても意地悪をしたくなってしまい、深いキスをする。苦しくなった彼女が目を覚ませば、状況を理解して顔を真っ赤にする。

「おはようA。それ、どうしたんだい?」

「違うんです!えっとその、森さんがいなくて寂しかったとか、森さんの匂いが落ち着くとかじゃなくて!あっ...。」

慌てすぎて自白したことに気づき咄嗟に口を塞ぐが、その言葉を聞きたがっていた森は嬉しそうに再度キスをする。

「A、森さんじゃないよね。」

「お、鴎外さん、今日は寝ましょう?ね?」

「据え膳食わぬは男の恥って言うだろう?」

「知りません...。」



いやぁ、すぐ襲わせたがる。良くないとは思うんですけどイチャイチャってすぐそういうの思い浮かんじゃう。Aさんは押しに弱い。

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茶々 - 森さんすごく大人っぽくて、夢主ちゃんとエリスちゃんと優花ちゃんが可愛すぎて…。面白かったです!更新頑張ってください! (2019年12月31日 20時) (レス) id: fc99185244 (このIDを非表示/違反報告)
蝶々(プロフ) - ウミソラさん» こんばんは!同じく期待して待ってる蝶々です!いつもリクエストありがとうございます!! (2019年7月7日 0時) (レス) id: e315375680 (このIDを非表示/違反報告)
蝶々(プロフ) - 零さん» 反応遅くなって申し訳ないです( ´・ω・`)了解致しました!! (2019年7月6日 23時) (レス) id: e315375680 (このIDを非表示/違反報告)
ウミソラ(プロフ) - 蝶々さん» こんばんわ!!文スト終わってしまった(つд;*)・・・と言う訳でリクエストお願いします!!!共喰いでウイルスにかかった森さんにずっと寄り添う話と、娘ちゃんが中也の異能で遊んでもらっている話をお願いします!!!そして続編が放送されるのを期待します!!! (2019年7月1日 15時) (レス) id: f06a1e9de4 (このIDを非表示/違反報告)
- 罰ゲームで、メイド服を着せられた、をお願いします!お付き合い中と結婚後を書いて頂けると嬉しいです!お願いします (2019年5月20日 20時) (レス) id: 57759288c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蝶々 | 作成日時:2018年8月10日 16時

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