守備範囲外でも愛してる【文スト】

●誘拐 ページ7

りんさんリクエストです！婚約中のお話。


目を覚ましたら、捕まっていた。床に転がされ手足は縛られて猿轡まで噛まされている。仕方ないので、教えられた通りに縄抜けをしていれば、男達がやってくる。

「本当にこいつなのか？」

「確かなスジからの情報だ。こいつを使えばこの抗争は有利に進められる。」

つまり私を人質にポートマフィアをどうにかしようと。げしげしと腹に蹴りが入る。痛みに呻けば男は満足げに椅子に座る。

「まあ、捕まえたら逃がさなきゃいいとか言ってたし適当に遊ぶか？」

「マジか。ポートマフィア首領の女使うとか優越感ヤベぇな。」

下品な会話を聞きながら腕の縄を外す。私だって、無力じゃない。できる限り抵抗してやる。


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派手な破壊音がして建物の壁が崩れる。

「全員、殺せ。」

その一言で複数の銃やマシンガンが放たれる。奥へ進めば複数の男と必死に抵抗する彼女。見据えるはポートマフィア首領、森鴎外。

「おや、私の婚約者に手を出そうだなんて、その勇気称えるよ。」

表情はにこにこと笑っているが、目は一切笑っていない。ほっとしたような彼女とは対照的に男達は武器を取り出し、森に向ける。しかし、すぐに飛んできたメスにより絶命した。

「A、大丈夫かい？」

彼女に付いた返り血を拭いながらさっきとは打って変わって森は優しげな笑みを浮かべる。

「大丈夫ですよ。紅葉さんが色々教えてくれましたから。でも、鴎外さんが直々に来るとは思ってなかったなぁ。」

「私がここに来るのが論理最適解だっただけだよ。」

「貴方が前線に来るのが？..でもありがとうございます。」

強がってはいるが実際の恐怖感は凄まじかったのだろう。震えている。やはり、自分が来て正解だったと森は思う。部下のことは当然信用している。しかし、彼女のこんな姿を誰かに見せたいとは思わない。首謀者は今頃捕えられているだろう。後に森自ら手を下す予定である。しかし、今夜は彼女を離すまいと森は深く深く彼女を抱きしめた。

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護身術で全力抵抗。多分夜は上書きタイムなんだろうなぁ。個人的に森さんは独占欲の塊だと思う所存です。

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