【銀魂】吉原ラメント―背徳の恋―

【十五】懐かしい* ページ18

―数日後:土方side:吉原にて




数日後、


今日、俺は吉原へと来ていた。




もちろん、


偵察で来ている為、


服装はいつもの着物姿だ。




土「…」




それにしても


ここは本当にすげェ所だな。


綺麗な女がたくさんいて


男には堪らない場所だ。




土「…吉原、か。」




もし、Aがここに売られていたとしたら。




そう考えるだけで、


怖くなった。




こんなとこに売られたら、


Aは確実に変わってしまうだろぅ…。




俺のことなんざ、忘れて


ここから出るためだけに


毎晩、男達と戯れる。




怖い。




ただ、その一言だけが


頭の中に浮かんだ。




客「おぉッ!!そろそろ、紫蝶太夫の道中が始まるぞ!」 「ひひ、楽しみだなぁ〜」

　 「紫蝶太夫って、すげェ美人だもんなぁ〜」


土「…」




しばらくすると、


辺りが騒がしくなり始めた。


どうやら、遊女で最高ﾗﾝｸ「太夫」の


道中が始まるみたいで、


男共は、興奮しているみたいだ。




男達「おッ!来たぞ!紫蝶太夫!!」 「いやぁ〜、やっぱ綺麗だなぁ〜…//」

　 「…死ぬ前に一回でもいいから、紫蝶太夫のこと抱いてみてェなぁ」


土「…!」




男達が釘付けになっている女の方へ


目を向けると、


驚くぐらい美人な女が


優美に歩んでいた。




土「…何だ、これ」




何故だか懐かしい感じがした。


そして、


俺は無意識のうちに


声を発していた。









「A……」









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