ある少女の迷い。2 ページ22
「またため息吐いて。幸せが逃げるって言ってるでしょ、ユウ」
突然の声に振り向くと、待っていた友人その人だった。ようやく補習が終わったらしい。
「あ、お疲」
(…お疲れ様、はおかしくないよね…?でももしかしたら、この程度で疲れると思ったのかって怒らせちゃうかも?んー、でも理科は苦手で大嫌いで、臨時で来たメガネの先生ですらなんか嫌って言ってたくらいだし。やっぱり、)
「ストップ!」
「わっ!?は、はい!」
いきなり目の前で手を叩かれ、思考が止まる。彼女は肩をすくめた。
「あのねえ。いつも言ってるけど、そんなに考え込まない!ユウがめちゃくちゃ優しい子で、相手を傷つけまいと色んな事を考えるのは分かってるけど、とりあえず私の前でくらいは思ったことどんどん言えばいいから」
「わ、分かった…えっと、お疲れ様!」
言うと、彼女は笑った。
うん、合格!と。
ありがと、と。
「私とユウの仲だよ?今さら多少の失言じゃ壊れないでしょうが。ケンカするほど仲がいいって言葉もあるんだから!」
分かった?と顔を覗きこんでくる。
ーああ、眩しいな、と思う。
彼女はいつも、太陽のようだった。
しょっちゅう迷って止まる自分とは違い、自分の直感を信じて進み続ける。
弾けるような笑顔で、ほら!と道を照らし、示してくれる。
ー例えば彼女のようになれたなら。
どんなに周りは、助かるだろう。
どんなに自分を、誇れるだろう。
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さうざんど☆さまー - 霜奈さん» そうですか……勘違いすいませんでした。確かに、シンタロー兄さんと違って穏やかで柔らかいイメージですしね……。返答ありがとうございました。 (2016年8月8日 15時) (レス) id: 8ceda32771 (このIDを非表示/違反報告)
霜奈(プロフ) - さうざんど☆さまーさん» 細かいところまで読んでくださって、嬉しいです! (2016年8月6日 13時) (レス) id: 2732718bb3 (このIDを非表示/違反報告)
霜奈(プロフ) - さうざんど☆さまーさん» コメントありがとうございます!そうですね、シンタローは『郎』の字ですが、彼は『朗』です。私の中で朗らかなイメージがあるので… (2016年8月6日 12時) (レス) id: 2732718bb3 (このIDを非表示/違反報告)
さうざんど☆さまー - 把握。2で、『凛太郎君』が『凛太朗君』になってましたが、これはもともとこの漢字でしたっけ? お話はとても面白いです。続き待ってます! (2016年8月6日 8時) (レス) id: 8ceda32771 (このIDを非表示/違反報告)
霜奈(プロフ) - myフレンドisボカロオタさん» コメントありがとうございます!『面白い』…しかも『凄い』……!?ものすごく嬉しいです!本当にありがとうございます! (2016年6月5日 12時) (レス) id: 2732718bb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霜奈 | 作成日時:2016年4月17日 23時