【銀魂】松陽さん、愛しています。

十四、指輪* ページ16

―高杉side


あ「それが駄目なの!!
　 晋助は大事な教え子で……
　 それに好きでもない女を抱かせることなんて
　 できない」


高「……好きでもねェ女に
　 そんなことしねェよ……」




俺はそぅ、


ﾎﾟﾂﾘと呟いた。


けれど、その呟きは


A先生には伝わらなかった。




あ「…?今、なんて言ったの…?」


高「…何でもねェよ」




俺はもどかしい気持ちを


胸にしまい、


A先生に告げた。




あ「…晋助」




そういって、


A先生は


先ほどの様に、俺の頭を撫でた。




その左手の薬指で銀色に輝く、


指輪…―――




松陽先生と一生を誓った証…。




その指輪は


俺にはひどく、眩しく魅(ﾐ)えた。




高「…指輪、大切にしてるんだな」


あ「…もちろんよ!これは松陽さんからの最高の贈り物だもの。
　 それに……わたしにはもぅ、これしか残ってないのよ」




そういう、A先生に


何だか、悲しくなった。




高「…何言ってるんだァ……A先生にはまだまだ、色んなものが残ってるじゃねェか…
　 松陽先生との想い出、この先の未来……
　 そして、"俺達"がよォ……」


あ「…!」




そういうと


A先生は


なんとも言えないような表情をして


涙を流し始めた。

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