�� ページ35
『だからイルミはキルに針を埋め込める。本人の自由意志など無視して矯正してしまった方がイルミにとってはいいんだ。最悪キルがイルミの言うことしか聞かないような廃人になってもイルミは満足する』
「怖い怖い♡優しいお姉様はそんな憐れなキルアを助けてはあげないのかい？」
『家出の理由によるな。キルアが本気で家族を……親父殿も母者君も弟達のことも、全てを捨てる覚悟があるというのならば私は愛しい弟を応援しよう』
Aは憂いている。弟を、双子の片割れを、家族を。神は人として扱うべき人間をどこまでも愛し、庇護下に置き、慈悲を与える。
なんと勿体ないことなのだろう！彼女ほどの実力を持つ人間ならば世界をめちゃくちゃにすることだって出来るはずなのに人を愛したが故に世界に手を出していないだなんて。
壊してしまえ、と思う。壊したいな、といきり勃つ。
彼女の大切なもの全てを壊してしまえたならば、その時は僕と踊って欲しいだなんて願いは聞き入れてはくれないだろうか。
いいだろう？ボクは死神。キミと同じ神なのさ！
「A」
『ああ？』
「ここに来る前、フェイタンのこと殺してきちゃった」
『くだらぬ嘘は吐くな』
Aはうっとおしそうに髪を耳にかけた。
『奴が死んだならばその時は私の元に愛い黒龍が戻ってくる手筈になっているのよ』
「……驚いた♢キミ、まさか六年前からずっと彼に能力をかけているのかい？」
『ああ。代わりに奴も私に能力をかけているがな』
Aはシャツの第一ボタンだけを外した。鎖骨にちらりと見えたのはあの白い龍の刻印で、ボクが視線でそれを捉えるや否やするりと身を隠してしまう。
『やはりキミに見られるのは嫌なようだ。悪い事をした』
「いいのかい？キミは今ボクに“亀の背に乗り、人魚を喰らえ(ツルノオンガエシ)”が使えないことを暴露してしまったよ♤」
『タネが多くの人間にバレた以上、こいつはこんな使い方しか出来ないのさ。おっと、変な気は起こすなよ？代わりの能力くらいこの６年間で作ったからな』
「ボクで試さない？」
『却下だ。逆上がりでも試みていろ！』
ふん、と鼻を鳴らす癖は健在のようだ。また闘いたいけど今は我慢、と自分に言い聞かせて腰を浮かせる。
血を浴びなければ我慢出来ないのがボクのカワイイ性質だ。
『ヒソカ』
「ん？」
『ミミズスパゲッティ食うか？』
相も変わらず何を言ってるのか分からないAに肩を竦めてその場を立ち去った。
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イチゴ(占ツク引退済み、現在はフォレスト＋）(プロフ) - 伊波トウナさん» ありがとうございます。現在はフォレストプラスというところで連載をしており、私のプロフのホームページ欄にURLがございますので、そちらを参照していただければ幸いです。 (2023年4月26日 15時) (
レス) id: a1afa45e22 (このIDを非表示/違反報告)
伊波トウナ(プロフ) - すごく面白くて続きを探そうと思ったのですが、サイトの方で作品が見つかりません。検索ワードはどのようにしたら続きが出てくるのでしょうか？ (2023年4月18日 19時) (レス) @page38 id: ce08f5279c (このIDを非表示/違反報告)
みょみょ(プロフ) - 最高 (2022年8月29日 16時) (レス) @page38 id: e964d8a7a2 (このIDを非表示/違反報告)
南雲藍琉(プロフ) - いえいえ、事前にお知らせいただいたとおり書いてくださったのでとても嬉しいです。実を言うなら題名で読むことを即決したらイチゴさんだったんです。(前もこんなだったような……) 夢主もイルミも変わらずで安心感すら抱いてます(笑)更新、楽しみに待ってますね。 (2019年3月6日 22時) (レス) id: 2e644448cf (このIDを非表示/違反報告)
イチゴ(プロフ) - 南雲藍琉さん» いつもありがとうございます！すぐに反応してくださって感動しています。長らくお待たせしてしまい、申し訳ありませんでした (2019年3月3日 23時) (レス) id: 4095736d8a (このIDを非表示/違反報告)
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