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身長が三メートルはあるのではないかと錯覚してしまうような巨漢の方の試験官が出した試験内容とは「豚の丸焼き」であった。
『ふむ。ミルキを連れてくるべきだったか』
「いいね、それ。あんな豚くん丸焼きにしちまおうぜ！」
規格外姉弟二人から聞こえてきた物騒な会話はあえて聞こえなかったことにした。
二振りの木刀を携え、ブタが生息するという森の中に疾く参じる。これほどの受験者がいるのだ、早くしなければ狩り尽くされてしまうだろう。
ぎゃあああ、と叫び声が聞こえた。走りつつ横目で一瞬見えた光景はとてもではないが直視はできないようなものだった。
尻餅をついて必死にナイフを振り回す受験者、それをいとも簡単に踏み潰すグレートスタンプ。なるほど、ブタの丸焼きといえども気を抜けばすぐ横の死に手を引っ張られてしまうらしい。
「A姉！そっち何もねーぞ！？」
『まだまだ修行が足りんな。よく観察しろ。足跡、奴らが走る地響きの音からしてこっちに巣がある。そして大事なことがもう一つ』
一つに纏められた銀髪が揺れた。
『私も腹が減った！』
「オレも！」
「待ってよキルアー！オレもブタ食べたい！」
さあ行くぞ！と号令をかけてAたちは一目散に駆けていく。
「……元気だな、あいつら」
「私も負けてはいられないな」
「オレァもうついていけねーよ」
そんなことを言うレオリオだが、ここぞという時に決して諦めぬ不屈の精神を持ち合わせていることはもう先のマラソンで知った。
遠くでブタの嘶く声がいくつも上がる。きっとあの三人が狩りに興じているのだろう。
本当に遅れを取っている場合ではないな、と目の前に現れたブタに対して木刀を構えた。
都合のいいことに現れたのは二匹。これならば私とレオリオの分が十分に賄える。
「うおっ！やっぱでけえな」
「焦るな。弱点があるはずだ」
「へっ！とっとと丸焼きにしてやんよ！」
小型のナイフを構えた男の隣に立つ。一斉に襲いかかってきた二匹に、私達も勇猛果敢に向かっていくのだった。
その後、無事にブタの弱点を暴き丸焼きにしたのも束の間。戻ってきた三人が6頭ものブタをその細腕で持ち上げているのを見て笑いしか込み上げてこなかったのは言うまでもない。
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イチゴ(占ツク引退済み、現在はフォレスト＋）(プロフ) - 伊波トウナさん» ありがとうございます。現在はフォレストプラスというところで連載をしており、私のプロフのホームページ欄にURLがございますので、そちらを参照していただければ幸いです。 (2023年4月26日 15時) (
レス) id: a1afa45e22 (このIDを非表示/違反報告)
伊波トウナ(プロフ) - すごく面白くて続きを探そうと思ったのですが、サイトの方で作品が見つかりません。検索ワードはどのようにしたら続きが出てくるのでしょうか？ (2023年4月18日 19時) (レス) @page38 id: ce08f5279c (このIDを非表示/違反報告)
みょみょ(プロフ) - 最高 (2022年8月29日 16時) (レス) @page38 id: e964d8a7a2 (このIDを非表示/違反報告)
南雲藍琉(プロフ) - いえいえ、事前にお知らせいただいたとおり書いてくださったのでとても嬉しいです。実を言うなら題名で読むことを即決したらイチゴさんだったんです。(前もこんなだったような……) 夢主もイルミも変わらずで安心感すら抱いてます(笑)更新、楽しみに待ってますね。 (2019年3月6日 22時) (レス) id: 2e644448cf (このIDを非表示/違反報告)
イチゴ(プロフ) - 南雲藍琉さん» いつもありがとうございます！すぐに反応してくださって感動しています。長らくお待たせしてしまい、申し訳ありませんでした (2019年3月3日 23時) (レス) id: 4095736d8a (このIDを非表示/違反報告)
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