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そして無事にブハラの試験を終え、次に立ちはだかるのはメンチの課題だ。
しかし困ったことにお題は「スシ」という聞いたことも無い食べ物。道具が全て揃えられているという広いキッチンに案内されたはいいが検討がつかずに困り果てていた。
「なあ姉貴、姉貴はスシ知ってんのかよ」
『勿論だ！私を何と心得る？』
「バ」
『キル？』
「……神様」
バカ、と言いかけたキルアはすんでのところでその言葉を呑み込んだ。きっと言い切っていたらAは機嫌を損ね、スシの正体を言わないままであっただろうからファインプレーだとしか言い様がない。
『まずスシというのは極東の国の民族料理だ。使用するのはそこにある酢飯、そして』
「……魚、か？」
『正解だ、クラピカ。その通り魚が必要となる』
「魚ァ！？ここは森ん中だぜ！！」
あ、と思った時にはもう遅い。魚という単語を聞きつけた全受験者が一目散にキッチンから駆け出して森を目指す。
「クソっ！盗み聞きとは趣味の悪い奴らだぜ」
「あれを盗み聞きと言うならば私はもう何も言うまい」
せっかく有利に立てそうだったのにこの馬鹿が台無しにした。仕方なしに私達も森の方へと駆ける。
「あれ、キルア！Aは？」
「あっいなくなってやがる！いっつもそうなんだよなー。あいつが家出した時もオレが家にいなかった時に勝手に、だったんだぜ」
Aと家出という事柄が妙にしっくり来てしまって少しだけ笑ってしまう。確かに自由を体現したような彼女は家という帰る場に縛られることはなさそうだ。
「オレを置いてっちまう」
そう呟いたキルアの声音が僅かに悲しげだったというのはさすがに穿った見方だっただろうか。
自由すぎる姉を持つ少年は今までどのように生きてきたのだろうと興味を持つと同時に明らかに只者ではないこの姉弟を育てあげた「家」に疑問を持つ。
しかし考え始めるよりも早くに川辺に着いた。既に何人かは魚を確保し、鰓に手を突っ込んで息の根を止めている。
「キルア！多く獲った方の勝ちね」
「おっけー」
少年たちは嬉嬉として川の中に足をざぶざぶと入れていく。自分も、とクルタの民族衣装を脱いで川の中に立ち入った。
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イチゴ(占ツク引退済み、現在はフォレスト＋）(プロフ) - 伊波トウナさん» ありがとうございます。現在はフォレストプラスというところで連載をしており、私のプロフのホームページ欄にURLがございますので、そちらを参照していただければ幸いです。 (2023年4月26日 15時) (
レス) id: a1afa45e22 (このIDを非表示/違反報告)
伊波トウナ(プロフ) - すごく面白くて続きを探そうと思ったのですが、サイトの方で作品が見つかりません。検索ワードはどのようにしたら続きが出てくるのでしょうか？ (2023年4月18日 19時) (レス) @page38 id: ce08f5279c (このIDを非表示/違反報告)
みょみょ(プロフ) - 最高 (2022年8月29日 16時) (レス) @page38 id: e964d8a7a2 (このIDを非表示/違反報告)
南雲藍琉(プロフ) - いえいえ、事前にお知らせいただいたとおり書いてくださったのでとても嬉しいです。実を言うなら題名で読むことを即決したらイチゴさんだったんです。(前もこんなだったような……) 夢主もイルミも変わらずで安心感すら抱いてます(笑)更新、楽しみに待ってますね。 (2019年3月6日 22時) (レス) id: 2e644448cf (このIDを非表示/違反報告)
イチゴ(プロフ) - 南雲藍琉さん» いつもありがとうございます！すぐに反応してくださって感動しています。長らくお待たせしてしまい、申し訳ありませんでした (2019年3月3日 23時) (レス) id: 4095736d8a (このIDを非表示/違反報告)
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