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藍沢side


気づけば、真っ白な天井が見えた。

そして、聞きなれた声と音、独特なこの匂い……



……あぁ、俺は助けられたんだと、そう思った。



左手首には、包帯が巻かれていて。


右腕には点滴が施されていた。



静かな病室で、何も出来ず、ただただ点滴を見つめていただけだった。




…………消えることが、できなかった。






"必要のない"人間が、ここに居ていいのか___?




そんなことを考えていると、コンコンッとドアが叩かれ、藤川と緋山が入ってきた。



藤川「藍沢、調子どうだ?」

明るく聞いてくる藤川は、いつも通りで。


…………いつも通りの藤川に、俺は何も言えなかった。



***

藤川side


調子はどうか、と聞いても反応を示さない藍沢。



「藍沢ー、返事くらいしてくれよぉーー、」


そう、少し明るく_____

軽めに言いながら、藍沢の肩をポンッ、と叩こうとした時だった。



藍沢「!!…っ触るなっ、!」

その手は、藍沢の大きな声と共に、バシッっと払われた。


緋山「……藍沢、?」

緋山が名を呼ぶも、反応せず。
ただ、荒く息をしているだけで。



藍沢「ハァ、ハァ、ハァ、…ヒュッ…ハァッハァッハァ……」

徐々に荒くなっていく藍沢の呼吸。


「……過呼吸起こしてる。…緋山、酸素マスク頼む」

緋山「分かった」

緋山がそう言って病室を出ていくと、俺は藍沢にゆっくりと話しかけた。


「藍沢、ゆっくりと呼吸しろ、ゆっくりだ。」


そう言って、呼吸を落ち着かせてみようと試みるが、藍沢の呼吸は酷くなるばかりだった。



藍沢「……ハァッハァッハァッ、ッヒュッ……ハッゴホゴホゴホッ…」


ガラッッと雑にドアが開けられ、緋山が戻ってきた。


「藍沢ー、ちょっと酸素マスクつけるぞー、」

そう声をかけて酸素マスクを付けた。







しばらくして藍沢が落ち着くと、疲れてしまったのか、藍沢は眠ってしまった。






緋山「……藍沢___、藍沢じゃないみたいだった……」


「……俺の手払ったの、多分…混乱してたんだろ。……怯えてた。…………殴られた時のことと、重なったんじゃないか………?」




冴島「…………藍沢先生…、大丈夫でしょうか…
あの様子じゃ、今後何をするか…………」




そんな冴島の発言に、俺も緋山も、何も言えなかった。



***

藍沢side


目を覚ますと、口元には酸素マスク。





…………また、迷惑かけたんだな





…………俺は、消えた方がいい存在だと、
その事だけが頭を回っていた。

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yuuftykk(プロフ) - さくらもちぱんさん» ありがとうごさいます!!楽しみにしてくれているなんて、とても嬉しいです!!頑張ります!! (2019年4月4日 14時) (レス) id: a80528a29b (このIDを非表示/違反報告)
さくらもちぱん - 藍沢先生がかいた手紙とかほんとうに感動しました!毎回楽しみにしています。これからもがんばってください! (2019年4月4日 14時) (レス) id: cdc2a4987c (このIDを非表示/違反報告)
yuuftykk(プロフ) - 愛子さん» ありがとうございます!!リクエストにお答え出来ていて良かったです!こんな作者ですが、これからもよろしくお願い致します! (2019年4月4日 9時) (レス) id: a80528a29b (このIDを非表示/違反報告)
愛子(プロフ) - リクエストした話読みました。個人的には、これまでの話の中で一番です。これからもリクエストさせていただきます。 (2019年4月4日 2時) (レス) id: 0fe946f898 (このIDを非表示/違反報告)
yuuftykk(プロフ) - 実桃さん» そんなことを言って頂けて、とても嬉しいです!!毎回読んでくださってありがとうごさいます!頑張ります、!! (2019年4月4日 0時) (レス) id: a80528a29b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:自鳴琴 | 作成日時:2019年2月18日 21時

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