こんな私は報われない【おそ松さん】

平常心を保つだけ ページ5

「おはよー！」


「あ！○○！昨日のさ〜…」


「あ〜面白かった〜」




今日も相変わらず、昇降口では多くの生徒がたむろっている。

会話は聞こえないが、何となく、何を言っているか分かる。

私の予想だと




『うわ…有野来たよ…』


『気持ち悪…早く行こ…』


『おいっ有野来たぞっ！早く離れろっ！』


『げっまじだ！教室行くぞっ』




よく、飽きないな〜…不幸者は。

私は幸福者だから、そんな事をしている暇はない。

相手をしている暇もない。

私は誤って、不幸になってしまった『偽不幸者』を助けるという立派な仕事がある。




馬鹿な不幸者共の事を考えながら、下駄箱を開けた。

中には分かりきった嫌がらせが仕掛けてあった。

下駄箱の中には沢山の画鋲と土が入ってた。


下らない…つまらない…飽きてしまった…


この前、やっと新しい組み合わせが来たと思ったら、もうこの有様だ。




私は鞄から上履きを出して、履いた。




◇◆◇◆◇◆
教室




「ねぇ…有野さん、来たよ…」


「ほんとだ…離れなきゃ…」




ひそひそ話…正に不幸者の象徴だ。

笑えてくる。




「あれ？有野ぉ？何か、暗くねぇ〜？」


「そりゃそうだろ、ひそひそ話されてんだぜ？」


「あ、そうだったな！ごめんなぁ〜？」




駄目だ…ほんとに吹き出してしまいそうだ。

滑稽すぎる。可笑しい。




『おいおい、お前らぁーそんぐらいにしとけよ』


『ま、別にどうでもいいけどね。』




来た…不幸者の頂点

気取った頂点→←知ってる事の繰り返し

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す