こんな私は報われない【おそ松さん】

知ってる事の繰り返し ページ4

ﾋﾟﾋﾟｯﾋﾟﾋﾟｯ…




静かに目を開く。

真上には見慣れた真っ白な天井。

これを見るのも苦痛になってきた。




私はベッドから降り、クローゼットへ向かった。

中には制服や私服が掛けてある。

その中から制服を選んで着た。




『ママは先にお仕事へ行きます。食べてね』




リビングの机には食べ飽きた菓子パンとメモが置いてあった。

ろくにご飯も作れないぐらい、仕事が忙しいママ。

飽きたなんて贅沢をいってはいけないんだ。

菓子パンを貪りながら、充電していたスマホに手を伸ばす。

見るのが癖になった天気予報を見た。




「午後から雨…傘、何処だっけ…」




画面には午後には雨マークが付いていた。

今はこんなに晴れてるのに…




雨は嫌いだ

寒いし、寂しい

私が“標的”になった日もたしか雨だった

冷たくて、冷たくて、寂しくて…

やっぱり雨は嫌い




急いで、髪を整え、バックを持って、




「行ってきます」




誰もいない部屋に一人、挨拶をして、学校に向かった




あぁ…バックが思った以上に重い…

そりゃあそうか…だって、上履きが入ってるもんね

学校に置いておけば、酷い仕打ちにあうだけ

だったら、苦労してでも持って帰った方がいい




学校が近くなり、生徒が集団で歩いている。

運良く、門に先生がいなかったから、スマホで流している音楽の音量を上げた。

外界からの音が遮られる。

私はこの感覚が大好きだ。

一人になったみたいで…




私は更に音量を上げて、校舎内に足を踏み入れた




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『最高に最低で幸福な一日を始めようか。』

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