【文スト】死の家の悪魔【男主】

ふぅ ページ44

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世界の何処かで、また声がした



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「さァさァ！今度こそ邪魔されないよォ！」




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彼は満足そうに哂っている。



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「どっちから話そうかァ。イシュリーの異能力嫌いの理由？ボクの事ォ？」




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んー、と顎に手を置いて考える振りをする道化師。




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「まァ、先ずはボクの事を話してあげよォ！」




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「ボクの名前はシマ。此の名前はねェ、ボクを作ってくれた人がつけてくれたんだァ」




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嬉しそうに道化師は笑う。



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「作ってくれた人ォ？ハギワラ、としか聞いてないよォ。ボクはね、ハギワラさんの云う通りに動いてるだけなんだ」




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道化師は冷めた目をする。



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「ハギワラさんは暇なんだよ。ポートマフィアの座敷牢でずぅっと眠ってる」




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ポートマフィアの座敷牢?



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「異能力の所為でポートマフィアに囚われるんだよ。………聞きたいのはそっちじゃないって？」




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くつり、また嗤った。



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「ポートマフィアは2つもないって云いたいんでしょォ？知ってるよォ。だって、此処は…」




「シマ君」




「ちえっ、いい処だったのにィ」




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道化師は頰を膨らませる。



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「あーあ、此の話はまた今度だねェ。太宰が呼んでるやァ」




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はぁ、と溜息を吐いた後道化師はまたにっこりと笑う。




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「あ、最後に質問いいかなァ。"君"は御主人様じゃないよねェ？」




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また冷めた目をする道化師。



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「シマ君！」




「____また、今度。聞かせてよ？」



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声が、ふつりと聞こえなくなった。

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