拾漆話 ページ19
「独歩吟客_______手帳の頁を、
ふわり、文字列が紙を包むと鉄線銃が現れた。
鉄線銃を発砲させ、起爆装置を犯人の手から離す。
「なっ…!」
犯人が同様している間に俺は人質を離させ、彼を背負投した。
「っ_______!」
『よし、確保』
「Aかっこいい…!」
敦がふらりと此方に近付いて来る。
そして"誰かに押されたように"こけてしまい、爆弾の起爆装置を押してしまった。
「あ」
「「『あ』」」
ピッ、と嫌な音がして爆弾に付いている数字が減っていく。
「爆弾!?あと5秒!?」
敦は爆弾の近くでどうしようかと戸惑っていた。
『敦、逃げろ!』
もし_______もし、聞いているんなら。
「なっ」
あと2秒のところで、敦が爆弾に覆い被さった。
「莫迦!」
『どうにか、してくれ…。シマ』
祈るように、目を瞑る。
「爆弾の時間を止めてあげるよォ。御主人様ァ!」
数分経っても爆発音も聞こえなかったので、目を開けた。
「やれやれ…莫迦とは思っていたが、これほどとは」
「御免ねぇ………大丈夫だった?」
「自 殺愛好家の才能があるね。彼は」
「へ?_______え!?」
状況を理解出来ていないであろう敦に駆け寄って俺は抱き着く。
『良かった、敦………無事で』
「A…」
ちらり、爆弾を見てみるとあと0.3秒で止まっていた。
内心舌打ちをしながら、戸惑う敦から離れる。
「ああーん、兄様ぁ!大丈夫でしたかぁ?」
「痛っ!」
俺を真似するかのように犯人に抱き着く人質。
「いい、痛い。痛いよ、ナオミ。折れる折れるてか折れたァ!」
「へ?」
先程の事もあってか、敦はさらに混乱する。
いや、俺も少し混乱している。
「小僧共。恨むなら太宰を恨め。若しくは、仕事斡旋人の選択を間違えた己を恨め」
「そういう事だよ、敦君、A君。つまり此れは一種の_______入社試験だね」
『入社試験…?』
「その通りだ」
声のした方を見ると、和服の男性がいた。
「社長」
「しゃ、社長!?」
敦が叫んだからか、彼は俺達の方を向く。
「其処の太宰めが、「有能なる若者達がいる」と云うゆえ、その魂の真贋、試させてもらった」
「君達を社員に推薦したのだけど、如何せん敦君は区の災害指定猛獣だ。保護すべきか社内で揉めてね。で、社長の一声でこうなった、と」
「で。社長……結果は」
心臓が大きく跳ねた。
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匿名part2 - 浅間ってなんかハーフみたいで変 (2018年2月28日 21時) (レス) id: 86c88d0ffc (このIDを非表示/違反報告)
赤影真未(プロフ) - 面白かったです!すぐに続編読みますね! (2017年10月19日 2時) (レス) id: 7f3c790d7e (このIDを非表示/違反報告)
夕月(プロフ) - 匿名さん» 申し訳ありません。まだその様なシーンを出していない為、忘れておりました。速攻で出しますのでご了承ください (2017年5月21日 19時) (レス) id: 5f9b98437e (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - これは同性愛ですよね?BLフラグを立てて下さい。違反の対象となります。 (2017年5月21日 19時) (レス) id: 8d53b1880e (このIDを非表示/違反報告)
マロンクリーム - 面白いです!楽しみに待ってます(`・ω・´)頑張ってください! (2017年5月20日 5時) (レス) id: 9f03df5593 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:曉 x他1人 | 作成日時:2017年1月9日 23時