序章 ページ1
『只今。…終わらせて来たぞ』
とある建物の一角。
男は、電気も点いていない部屋に入り長椅子に座った。
「そうですか。_______お疲れ様です」
男に声を掛けられた人はただ、目の前の機械を見つめながら応えた。
『んで？次はどうすればいんだよ』
其れに慣れているのか、男もまた林檎を齧りながら聞く。
「そうですね…。ヨコハマに行っていただけませんか？」
彼が漸く、椅子を回転させて男の方を向く。
『ヨコハマ？』
聞いたことも無い、街の名前にただただ首を傾げる男。
「えぇ。其処に面白い人物達がいると聞いたので」
彼はくすりと笑う。
『ふぅん…』
だが男は興味なさそうに林檎を齧った。
「特に興味深いのは"武装探偵社"と"ポートマフィア"ですね。……其れから、まだ米国にいる"組合"もですが」
次々と名前を上げていく彼。
『ヨコハマには組合は行ってねぇんだ』
「みたいですよ。……行ってくれますか？」
彼の問に、男は林檎を齧りながら笑う。
『勿論、面白そうだしな。向こうで強そうなのを見つけたら
「其れは有り難い。でも、貴方より強い人なんて居ないでしょう」
『其れは此方での話だろ？向こうは判らねぇじゃん』
「まぁ……宜しくお願いします」
月明かりに照らされていた男が徐ろに立ち上がり、林檎を齧っている男に近付く。
『…ん？』
自分に影が出来たのを不思議に思ったのか、彼は林檎を齧るのを止め、上を向く。
_______不意に、当たる唇。
「浮気、しないでくださいね？」
男が人差し指を口に当て、悪戯げに微笑む。
『しねぇよ、馬鹿。んじゃあまぁ…』
彼は長椅子から立ち上がり、出口へと歩く。
『また2年後に。_______フェーヂャ』
ひらり、と手を振る男。
「また会える日を楽しみにしています。イシュリー」
部屋の中に居る男は小さく手を振り返す。
「『______________ヨコハマで』」
.
.
.
新しい物語が今、始まろうとしている。
其れは味方になるか……。
其れとも敵となるか…。
会ってみなければ判らない。
.
.
.
『てか、ヨコハマって何処にあんの』
戻って来た男を、部屋に居た男が抱き締める。
「ヨコハマに行く前に……一度だけ」
唇にまた、触れる柔らかいもの。
彼は嫌がる事もせず、ただ受け入れた。
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匿名part2 - 浅間ってなんかハーフみたいで変 (2018年2月28日 21時) (
レス) id: 86c88d0ffc (このIDを非表示/違反報告)
赤影真未(プロフ) - 面白かったです!すぐに続編読みますね! (2017年10月19日 2時) (レス) id: 7f3c790d7e (このIDを非表示/違反報告)
夕月(プロフ) - 匿名さん» 申し訳ありません。まだその様なシーンを出していない為、忘れておりました。速攻で出しますのでご了承ください (2017年5月21日 19時) (レス) id: 5f9b98437e (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - これは同性愛ですよね？BLフラグを立てて下さい。違反の対象となります。 (2017年5月21日 19時) (レス) id: 8d53b1880e (このIDを非表示/違反報告)
マロンクリーム - 面白いです！楽しみに待ってます(｀・ω・´)頑張ってください！ (2017年5月20日 5時) (レス) id: 9f03df5593 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：曉 x他1人 | 作成日時：2017年1月9日 23時
