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ぬいぐるみ_from:武装探偵社 ページ16

嵐のように太宰Aが去ったあとの武装探偵社は、重苦しい雰囲気が広まっていた


彼女が出ていった扉を見つめるもの、人質に取られていた事務員を心配するもの、そして、項垂れるようにソファに沈み込む太宰治を見るものとで分かれた



敦「…あ、あの。太宰さん」



太宰治に拾われた中島敦は、恩人の心配をしていた



敦「えっと、その…」



思い切って声をかけてみたものの、なんと言葉をかければよいのかわからず押し黙ってしまった



治「…ありがとう敦くん。心配はご無用だよ」



弱々しく笑い、そう返す彼は見てられない

そう思うのは中島敦だけではなかった



国木田「いつも大人しくしろと思っているが…思わぬ理由でそう大人しくなられては、良い気がしないな」



武装探偵社での相棒である国木田独歩もそう思い声をかけた

普段のように茶化した返しが帰ってこなければ、国木田も太宰に対して強く相手をしようも出来ない



福沢「…太宰」



今まで話さなかった社長が、太宰に歩み寄り、こう言った



福沢「今すぐでなくても良い。太宰が落ち着いたら、社長室に来い。」




返事をしない太宰を見つめた後、福沢は社長室に入っていった




ナオミ「…太宰さん」




人質に取られた張本人が現れる




治「あぁ。ナオミちゃん。妹が迷惑をかけたね。すまない」

ナオミ「そんな!太宰さんのせいではありませんわ!」





太宰と同じなのだと初めて知った兄、谷崎潤一郎があることに気付く




潤一郎「その人形はなんですか?」



太宰の手に握られていたぬいぐるみ、Aが最後に押し付けたものを見たのだ




治「これは…私が妹に初めてあげたものなんだ。確か、10年前かな」

敦「じゅっ!?」

治「うん。まだ持ってるとは思わなかったけど」







彼の手に収まっていたのは、手で包み込めるほどの大きさの、兎のぬいぐるみだった

不審者?_from:J→←怒り_from:You



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悠希(プロフ) - 続きがめっちゃ気になります!!これからも頑張ってください!応援してます! (2021年5月25日 20時) (レス) id: 84d16d7788 (このIDを非表示/違反報告)
白猫(プロフ) - とても面白いです!更新待ってます!頑張ってください! (2020年3月30日 23時) (レス) id: eb111e24a3 (このIDを非表示/違反報告)
暗黒の舞姫 - とても良い作品ですね!続きが気になります! (2020年2月2日 19時) (レス) id: d7a443e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
黒胡椒(プロフ) - 面白いです!更新まってます! (2020年2月2日 10時) (レス) id: e2f590a1cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:イチノセ | 作成日時:2020年1月30日 0時

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