二百十三枚目 ページ26
Aside
「どーする黒子。コレ」
「どーするって…まずは謝って、それから…
すみませんゴール壊れてしまったんで、全面側のコート使わせてくれませんか」
火神と黒子は得意げな顔でそう告げたけど、これは…部費で足りるのだろうか。
チーンっと頭の中で電卓が叩かれたが、直ぐに考えることをやめた。足りなかった。
まあほら、もともと古かったみたいだし替え時だったでしょ?丁度良かったってことで。
そう自分を納得させながら、黄色い歓声があがり騒がしくなったコートに目を向ける。
言わずもがな、向こうの監督さんをギャフンと言わせましたので、ベンチで休んでいた黄瀬がコートに出てきたのだ。
そのせいで観客としてきている向こうさんの女生徒が沸き立った。
そんな彼女らに黄瀬は笑顔で手を振り返し、一通り振り終えたのか次は私に向かってウインクして星をとばしてくる。
それを避け、しっしと手を払えばタイミングよく調子に乗るなと笠松さんが黄瀬に蹴りを入れた。
……こうやって、いつもしばかれてるってよく泣き言を送ってきてたな。
でも調子乗りのコイツにはぴったりな厳しい良い先輩じゃないの。
データや過去の試合を見ただけだけど、選手としても笠松さんは優秀な人だと思う。
そうして試合が再度始まり、黄瀬にボールが渡った。
黄瀬はすぐに先程火神がゴールリングを壊した時と同じ…いやそれ以上の力でリングにボールを強く叩きつける。
壊れはしなかったが、体育館中にすごい音が響いた。
うん…やっぱりコイツも強くなってる。
まだ開始三分しか経ってないが、なかなかハイスピードなこの試合。
黒子の消費も激しいし……、そういえば黒子が4Qずっと持たないことってリコさん知ってるのかな…?
私言ってないけど、黒子流石に自分で言って…ないなこれ。
絶対言ってない。
「リコさん、そろそろTO取った方がいいです。黒子が、その〜…」
「?えぇそうね、ちょっと行ってくる」
そう言ってリコさんはTOを取りに行った。
その後TO中に黒子がやはり言っていなかった自分の弱点を伝え、無事しばかれてた。
「なんで言ってないの?」
「すみません…うっかり…」
「もぉ!!こんな大切なことを!」
黒子がしばかれ今回のTOは終わってしまう。
火神は何か掴めそうだからこのまま黄瀬のマークを続けさせてくれといい、黒子は少しペースダウンをとリコさんに言われコートへ出ていく。
試合が再度、始まった。
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しゅる(プロフ) - はぁぁぁ!!!テツくんも主ちゃんの応援にはニヤついちゃうよねぇぇ!!もしや主ちゃんってキセキ+αにモテる…? (4月12日 0時) (レス) @page28 id: 9269892d89 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - しゅるさん» もしかしてキセリョの幼馴染みを見てくれていた方ですかね!? こちらの作品も見て下さりありがとうございます〜!絵も文も全く成長してないんですけど、そう言ってくれると嬉しいです…笑 ぼちぼち更新していきまーす!! (10月17日 1時) (レス) id: 3d31480182 (このIDを非表示/違反報告)
しゅる(プロフ) - こたきんぐさん!!!お久しぶりです!!今更ながら見ました!!(遅い)やっぱり最高ですね!!!そして絵がうますぎる!!いろいろニヤニヤしながら見てます!((( (10月14日 13時) (レス) @page21 id: 9269892d89 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 天使長さん» 嬉しいお言葉ばかり…!ありがとうございます!自分のペースになりますが頑張っていきたいと思います! (8月21日 20時) (レス) id: 3d31480182 (このIDを非表示/違反報告)
天使長(プロフ) - シリーズ1作品目から愛読してます!号泣したり、爆笑したり、とにかく文才が素晴らしいなぁと思ってます!あと絵も神レベルで尊敬しかないです!無理せず更新頑張ってください!待ってます! (8月19日 9時) (レス) @page4 id: a49e61df0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2023年8月6日 12時