二百十一枚目 ページ24
Aside
「おお〜広〜。やっぱ運動部に力入れてるトコは違うねー」
日向先輩がほんの少し皮肉そうに呟いた言葉に、私はこっそり頷いた。
帝光中も体育館等施設がデカいし、多かったけど、海常高校もたいがいである。
本日土曜日、ドキドキ海常高校練習試合当日。
昨日黄瀬からのラインで『明日が楽しみっスね！♡』と来ていたのでボコボコにしてやんよの意を込めて猫がパンチしてるスタンプを送ったのを覚えてる。
その返事は覚えてない。
「火神くん、いつにもまして悪いですよ、目つき」
「るせー…ちょっとテンション上がりすぎて寝れなかっただけだ」
「子供じゃん」
「るっせ！」
私の言葉に噛み付いてくる火神の反対方向に顔を向け、マスクの下でベロを出す。
バ火神の寝不足のせいでプレイに支障が出ないといいけど。
怪我とかされても困るし。
気をつけなよ、とため息混じりに火神に声をかけているとどこからか私の名前を呼ぶ声が聞こえてきた。
「Aっち〜！！」
声の発生源は、太陽の光に反射する柔らかい金髪を揺らして、キラキラオーラを無駄に撒き散らしながらこちらへかけてきた。
私が黄瀬に気づき顔を向けると、大きく手を振り存在をアピールしてくる。
これ以上アピールして何なる。
存在するだけでコイツは目立つのに。
「黄瀬…！」
「あ、どもっス。広いんでお迎えにあがりました。
や〜黒子っちったらあんなにアッサリフるから…毎晩枕を濡らしてるんスよ？
「サラッとイヤミをいうのやめてもらえますか」
「……」
こ っ ち を み る ん じゃ ねぇ よ。
黒子たちと話してるのに、私の方を見るな。
まだ、を強調するな。
居心地悪くてでかい壁になる火神の背中にそっと隠れた。
「…っふ。ま、黒子っちにあそこまで言わせるキミには…ちょっと興味あるんス。
『キセキの世代』なんて呼び名に別にこだわりとかないスけど…、あんだけハッキリ喧嘩売られちゃあねぇ…。オレもそこまで人間出来てないんで…悪いけど本気でツブすっスよ」
「ったりめーだ！」
まあ、ここで勝ってもらわないと、日本一までの道のりはもっと遠くなるだろう。
自分が勝つと信じてやまないその顔。
敗北を知らない黄瀬は、今日初めての敗北を知ってもらわなくてはいけない。
黄瀬はきっと、中学よりずっと強くなっているだろう。
それでも、私は黒子が、誠凛が勝つことを…信じたい。
．
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しゅる(プロフ) - はぁぁぁ！！！テツくんも主ちゃんの応援にはニヤついちゃうよねぇぇ！！もしや主ちゃんってキセキ+αにモテる…？ (4月12日 0時) (
レス) @page28 id: 9269892d89 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - しゅるさん» もしかしてキセリョの幼馴染みを見てくれていた方ですかね！？ こちらの作品も見て下さりありがとうございます〜！絵も文も全く成長してないんですけど、そう言ってくれると嬉しいです…笑 ぼちぼち更新していきまーす！！ (10月17日 1時) (レス) id: 3d31480182 (このIDを非表示/違反報告)
しゅる(プロフ) - こたきんぐさん！！！お久しぶりです！！今更ながら見ました！！(遅い)やっぱり最高ですね！！！そして絵がうますぎる！！いろいろニヤニヤしながら見てます！((( (10月14日 13時) (レス) @page21 id: 9269892d89 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 天使長さん» 嬉しいお言葉ばかり…！ありがとうございます！自分のペースになりますが頑張っていきたいと思います！ (8月21日 20時) (レス) id: 3d31480182 (このIDを非表示/違反報告)
天使長(プロフ) - シリーズ1作品目から愛読してます！号泣したり、爆笑したり、とにかく文才が素晴らしいなぁと思ってます！あと絵も神レベルで尊敬しかないです！無理せず更新頑張ってください！待ってます！ (8月19日 9時) (レス) @page4 id: a49e61df0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こたきんぐ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時：2023年8月6日 12時
