元布団少女は高校生活を謳歌する。５【黒子のバスケ】

百九十枚目 ページ3

Aside


無事に受かった誠凛高校。

それを中学の担任、有井先生に伝えたら泣いて喜ばれた話はしなくていいか。

まあ筆記は楽勝、面接は適当言って、どうにか受かった。

朝から部活の勧誘で疲れた私は1年B組、自分の教室に行き黒板に書かれている自席へ早速座った。
カバンを机の横についているフックに吊り下げたら、流れるようにそのまま突っ伏す。


あぁ…疲れた。


私の姿を誰一人知らない新しい場所。

私ってもしかして、ある意味高校デビューみたいなのしちゃった立場なのかな。
わかんないけど。

それにしてもやっぱり新しい環境というものは疲れる。

はぁ…と静かに机に突っ伏したままため息を吐いていると、カバンに入れてあったスマホが震えた。

もそもそと鞄からスマホを取り出し画面を見ると、さつきちゃん…さつきからメッセージが。
そう、春休みの間さつきと今まで遊べなかった分遊んだんだけれど、その時呼び方を変えようということでより親しくなるためお互い呼び捨てになったのだ。

少しむず痒いが、…まあ距離が近くなったみたいで嬉しい。

そんな彼女から そっちはどう？と聞かれたので まだわかんないけど疲れた、とだけ返した。
そのままスマホをカバンに片づけようとしたが、またメッセージが。

次はあの黄色い犬からで、まあさつきと同じような内容だったため適当に返しておいた。


私が来た時には十人もいなかった教室が、時間が経つにつれ二十人、三十人と当たり前だが増えてくる。
なんかめっちゃタッパあって威圧感ある男が私の左斜め前に座った時はちょっとびっくりした。

…うーん、これはスポーツしてる体してるな。
ラグビー…、アメフト…いや、バスケ？

バスケなら…きっと強い選手になるだろうな。
アイツらに、勝てちゃうような…なんてつい考えてしまう頭をふるふると振る。


この学校にも男子バスケ部があることは入る前から知っていた。

創立二年目、そして一年目の時一年生しかいないにも関わらずインターハイ都予選の決勝リーグまで進んだらしい。
まあ優秀な選手、監督がいるのだろう。


入るかどうかは…ちょっと考え中だったりする。

まずマネを募集してるかもわかんないしね。


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