六十四枚目 ページ18
Aside
世に言うスクールカーストというもので現わすと、目の前にいるけらけら笑う男子生徒はおそらく二軍、くらいだろう。
「何お前笑ってんだよ!もっと面白くなるはずだっただろー!」
「ごめんって、だって、無理無理嘘でもきついわ!」
「だはっ、でもまんまと騙されてコイツ来たじゃん!それだけで笑えるわ!」
「お前みたいな変人に告る奴なんて、いるわけねぇーだろって!」
四人で盛り上がってるとこ悪いけどそんなこと自分がよくわかってんだわ。
でも私だけじゃなくて、あんたらみたいな性格悪いやつを好きになる奴なんていないと思う。
言いたいように言わせていたけど、そろそろ頭の中に浮かんでいる挑発じみたことをいってやろうと口を開けたが、後ろから足音が聞こえたので一旦閉じた。
「何がそんなに面白いんだ?」
「!?え、え、青峰、君!?」
聞こえてきたのは部活に行ったはずの青峰の声だった。
後ろを振り向くとそこには青峰だけではなく、赤司、緑間、紫原、そしてさつきちゃんがいた。
そこにいる男四人は無表情で、さつきちゃんは眉に力を入れておりいつものかわいい顔が少し怖い。
「あんた…部活行ったんじゃ…」
「…うちのマネージャーが呼び出されたと聞いてね、心配してきたんだ」
「なんで…っ!」
驚く私たち、呼び出した男子生徒のなんで、はこっちのセリフでもある。
赤司の声は普段と変わらないように感じるが、少し怒りの色が見えた。
「雑魚が集まって山ちんいじめてるとか笑えるんだけど〜」
一人の男子生徒に近づき、巨体を持つ紫原がそいつを見下ろす。
見下ろされた男子生徒の体は震えていて今にでも逃げ出しそうだった。
「頭の悪いやつらの考えていることはわからないのだよ」
なんとも辛辣な言葉を述べながら本日のラッキーアイテムらしきダルマを抱えている緑間は、相手を睨んでいるからか余計恐怖である。
「頭悪くてもこいつらのやってることしょうもなすぎてわかんねぇよ」
バカはそう言って頭をかいていた。
「もう一度聞くよ、うちのマネージャーをいじめて、何が面白いんだい?」
中学生とは思えない、大きな圧。
赤司財閥の跡継ぎ、学校の人気者、権力者。
そんな彼に向けられた圧はこの学校の何よりも恐ろしいのかもしれない。
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こたきんぐ(プロフ) - 。さん» お返事遅くなりすみません!いいえ…完結ではありません…続きます…また近々ぼちぼちあげます(泣) ありがとうございます! (2022年11月7日 23時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
。 - 面白くてイッキ見しちゃいました!ちなみにこれは完結なんですか? (2022年10月30日 22時) (レス) @page36 id: 309377f64b (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - (名前)まいさん» ありがとうございます!ぼちぼちやってきます…!! (2021年8月28日 12時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
(名前)まい(プロフ) - 最高 (2021年8月14日 22時) (レス) id: ec16fd7069 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - ぼた餅さん» ありがとうございます!お返事遅くなり申し訳ないです…。ほんと自分のペースになるんですが頑張らせていただきます! (2020年8月16日 17時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2020年5月23日 20時