67話 ページ20
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ブロックで跳ねたボールを赤葦がギリギリで拾い、木兎がアンダートスを日向に出した。
少し後ろに下がって日向は跳ぶ。
若葉は思わず呆れた視線を送った。
黒尾、リエーフ、月島で形成された190cmのブロック。
「あ"っ、お前ら！よってたかって酷ぇぞ！」
木兎の言う通りである。
ニヤリと笑みを浮かべる黒尾を見て、若葉は大人気ないと思った。
これは壁というより"傘"である。
打つ場所なんてどこにもない。
そう思っていたが。
日向は腕を振るう。
リエーフの指先に当たってボールが跳ねていく。
天井に向かって打った──！？
若葉は目を見張った。
どうするのか少し期待したが、まさか天井に向かって打つとは思いもしなかった。
「…今の…狙ったのか！？見事なブロックアウトじゃねーか」
黒尾が驚いてそう声をかけるが、本人が一番驚いている。
「あ、確かにリエーフの手の先っちょは狙ったけど」
「何っ！？」
「当たったのはマグレです。おれ、そんな正確に打てない…」
ふむ、と若葉は顎に手を当てた。
よく見えているのだなと思った。
若葉もブロックの手やその奥が鮮明に、まるで止まってるかのように見える時がたまにあったが、日向は多分同じなのだろう。
そう若葉が考えてる時、木兎が日向の頭を挟んでぐりぐりと撫で回した。
「"190cmのブロック×3枚"だぞ！？しかもあんな打ち辛いトス！！よく打った！！俺は感動した！！！2mの壁を相手に戦う小さな猛者に！！俺が」
「また大ゲサな…」
「190cmから2mになった」
「必殺技を授けよう！！！」
どうやら赤葦と黒尾の声は聞こえなかったらしい。
謎のカッコイイワードに日向は目を輝かせたのであった。
その必殺技が伝授された後、日向があっと声を上げる。
何事かと皆が日向に目を向けた。
そんな日向はくるりと若葉に視線を向ける。
嫌な予感がする。
「おれ、若葉さんのスパイクもサーブも見てない！！」
『見なくていいよ。木兎さんで満足でしょ？』
「おれの練習に付き合うって言った！」
『付き合ってるじゃん、まさに、今』
「おれと交代したら意味ないか…」
『聞いてますー？あれぇ？チビちゃーん？』
若葉は目をぱちぱちと瞬かせる。
顎に手を当てて唸り始めた日向に黒尾は提案した。
「なら、リエーフと若葉が一旦交代するか？たまには見て学ぶのもいいんじゃねーの？」
『ちょっと、黒尾先輩』
「いいんですか！？俺、若葉センパイが試合してるとこ見てみたかったんすよー！！」
若葉は目を閉じて一瞬だけでも現実から逃避した。
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早夜(プロフ) - ナノハナさん» ありがとうございます！ぜひ追ってください…！あれ51話が2つありますね？？修正します！教えて下さりサンキューです！ (2月28日 15時) (
レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
ナノハナ - 続編ありがとうございます！！！！ずっと追わせていただきます！！！…51話が２つある事が気になっているんですが… (2月28日 15時) (レス) id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - 冴凪りつさん» ありがとうございます！ちょっと入れるはずのなかった話を入れてしまい、代表決定戦まで入るか心配になってきております。更新頑張りますね！楽しみにしていて下さい！！ (2月27日 22時) (レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - ふみさん» お待たせしてすみません！ガンガン更新する予定ですので楽しみに待っていただけると嬉しいです！ (2月27日 22時) (レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
冴凪りつ(プロフ) - 続編待ってました!!これからの展開すごく気になります!!更新楽しみに待ってます！ (2月27日 21時) (レス) id: c52178a352 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：早夜 | 作成日時：2024年2月26日 14時
