【文スト】【文豪ストレイドッグス】短編集【中原中也詰め】其の6

Halloween　birthday　night！【桜様リクエスト：Halloweenbirthday続編】 ページ24

『ん、ああああああ！！
もう、無理！無理だって、中也ぁあああ！！』

ソファの上で流華はバタバタと暴れる。
お構いなしで、伸し掛かったままの中也は指を蠢かす。

『ほんと、も…ふ、きゃ、あ、あはははは！！』
「大人しくしろ。悪戯、だろ？」
『無理！くすぐったい！』
「擽ってるからなァ」

中也の指が流華の脇腹に触れる。

『ちょっと、其処は駄目！』

守るようにうつ伏せになった流華の脚を捕まえて。
足首を持って引き寄せた足裏。土踏まずの辺りに悪戯。
また、彼女からの口から悲鳴の近いような笑いが弾けた。

『も、もう良いでしょ！？』
「まァだ」

暴れたせいで乱れた髪から覗く項に唇を落とす。
場違いな程可愛らしいリップ音に流華が『きゃっ』と声を上げる。

「可愛い」
『ちょっと、中也…？』

振りかえる流華。
その眼を見つめる中也。

何方からともなく合わさる唇。

「愛してるぜ、流華」

中也は彼女を抱き上げて。自分に背中を靠れさせるように抱きしめる。
そのまま。少し身を屈めて。首筋に、肩口に、鎖骨に。何度で唇が触れていく。

『此れも…悪戯？』
「さァ、如何思う？」

ぺろり。舌なめずりをする中也。
流華は体を反転させて、笑って彼に抱き着く。

中也の指がその髪を撫でて。そっと啄むように唇を寄せて。

「愛してる、流華」

もう一度。想いを言葉に乗せる。

『私も』

返答に満足して。
もう一度唇を合わす。

今度は、長く…深く。

お互いの口内まで貪るように。

その口づけは、ほんのりパンプキン風味。

『ふ、ふふふ！』
「なンだよ？」
『なんか幸せ』

そんな事を言いだす流華を抱いて立ちあがる。

『きゃ！』
「寝室、行くぞ」
『もう』

今から始まるのは恋人たちの時間。
御菓子なんて目じゃないくらい、甘い甘い時間の幕開けだ。

――――

リクエストを頂きました。
桜様誠にありがとうございます！
このようなモノでよろしかったでしょうか？
可能であれば感想をお願いいたします。

2016年11月16日ちょこ

嘘から出た誠の結実【流れ星様リクエスト：「嘘から出た誠の愛」続編】→←体術兄弟【blue様リクエスト：中也の弟夢主】

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