御姉様と虚構の宴【青紫様リクエスト:御姉様シリーズ、組合との会食】 ページ4
真っ黒いドレス。
お気に入りのトワレ。
背を見せる意匠を活かす纏め髪。
光沢のあるレッドソールのピンヒール。
流華は中也のエスコートを受けて椅子に掛ける。
「素敵なドレスだ。
何処で買った物かな?妻の土産にと思ってね」
『残念ながら、ヨコハマの洋裁屋に作らせた一点物ですから』
流華はフィッツジェラルドに口角を上げて見せる。
「ヨコハマの女性は気位が高いな…。
ご主人は苦労しているだろう…Mrs…?」
『Miss、です』
「其れは失礼」
Old Miss。
フィッツジェラルドの唇の動きに、流華は成金が、と舌打ちを一つ返した。
机の下で中也に脚を突かれて、怒りを飲み下す。
眩暈がしそうだ。
本日の任務は組合との会食。
そして首領の護衛だ。
暴れられないし、堅苦しいし、最悪だ。
楽しい処を上げるなら着飾ってタダ飯タダ酒くらいか。
できるだけお淑やかの皮を被って組合の動きを注視する。
頭目は先ほど声を掛けてきたフィッツジェラルド。
他に、ミッチェルと名乗る女性が一人、眼鏡をかけたホーソーンという牧師、メルビルという老人が参加していた。
マフィアからは首領と中也、流華、広津。
随分攻撃的な面子だが、相手が相手なのだから仕方ない。
恐らく、向こうも警戒しているのだろう。
一件和やかな会食の席だが、良く見れば誰一人として隙を作らぬように気を張っている。
戦闘に慣れた者には心地良いピリピリした空気が伝わってくる。
「ふふ。まずは食事にしよう」
首領は組んだ指に顎を乗せてにっこりと笑む。
「そうだな」
「では食前の祈りを」
食事を前にホーソーンが祈りを捧げる。
始まったばかりの食事会。
全員赤ワインを手に微笑む。
此れからの数時間は腹の探り合いだ。
流華は真っ赤に塗った唇を吊り上げた。
――――
リクエストを頂きました。
青紫様誠にありがとうございます!
このようなモノでよろしかったでしょうか?
可能であれば感想をお願いいたします。
2016年10月31日ちょこ
HappyHalloween!!→←許しの言葉を乞う【薫様リクエスト:M中也言葉攻め】
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ちょこ(プロフ) - パピルスさん» お待たせしました!先刻其の11にてアップ完了いたしましたのでご確認お願い致します。 (2017年10月29日 22時) (レス) id: 25228574eb (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - パピルスさん» お久しぶりです!!お返事遅くなり申し訳ありません!!(;´・ω・)リクエスト誠にありがとうございます!!10/27-29日頃アップにて書かせて頂きます!少々お待ちくださいませ! (2017年10月26日 0時) (レス) id: 25228574eb (このIDを非表示/違反報告)
パピルス - 記憶の雨の続編をリクエスト宜しいでしょうか。何年か過ぎて生まれ変わった2人を書いて頂きたいです!記憶は全くないけど何処か知っているような感じで惹かれ合うお話を書いて頂きたいです!お願いします(人´∀`*) (2017年10月23日 23時) (レス) id: 8aa7434c54 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 黒鶫文佳さん» お待たせいたしました!!其の7にてアップさせて頂きました!ご確認よろしくお願いいたします! (2016年12月9日 18時) (レス) id: be59381d22 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - ふうかさん» お待たせいたしました!先刻其の7にてアップ完了致しましたのでご確認くださいませ! (2016年12月8日 23時) (レス) id: 2bc1ed36c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょこ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/koro0311ko1/
作成日時:2016年10月28日 21時