許しの言葉を乞う【薫様リクエスト:M中也言葉攻め】 ページ3
かなり歪んだ大人向け作品になります。
また、作品内の宗教に関しましては全て創作物です。現実の宗教などと一切関係ございませんのでご了承のほどよろしくお願いいたします。
※
白く冷たい大理石の床。
神聖なその空間に中也は身を預けていた。
後手に拘束され。
黒い布に視界を覆われ。
無防備に荒く息づく体を彩るのは、色とりどりの硝子を通した陰影。
『無様ですね』
流華の小さな笑い声が聞こえた。
其の声に中也は小さく肩をゆらす。
『仰い。貴方が神に何を求めるか』
「…ゆる、しを…」
『聞こえません』
厳しい声に、鞭の痕を抱く背が震えた。
今、中也にとって流華の声は神の声であった。
同時に、今まで自分が屠った命の怨嗟の声であった。
余りに多くの人間を殺してきた。
その痛みで心が凍える時。
中也はこの教会へ許しを求める。
この教会の神に使える流華は、常に拒まず彼を受け入れた。
『ほら、求めなさい』
耳朶に優しく囁かれて大きく開く。
「許しを、ください」
『よく云えましたね』
流華の手が中也の髪を梳いて。
その母のような手がそのまま中也の髪を乱暴につかむ。
『けれど、醜い子です。
そのような罪に塗れて』
「申し訳ありません」
『汚い子。
汚れた子。
人を殺した哀れな子』
囁かれた言葉に中也は荒く、短い息を繰り返す。
『穢らわしい』
乱雑に手を離されて、強か床に打ち付ける。
『今まで何人を殺したの?』
「わかりません」
『そんな事さえ分からないとは…』
失望の滲む声で蔑まれる事に、如何しようもなく気が高ぶる。
「俺は、駄目…?」
『そうよ、駄目な子』
屹度、今目隠しを解いたのならば。
熱に浮かれながら涙を湛える双眸があるのだろう。
背の傷を、流華の指がなぞる。
その痛みにどう仕様もなくゾクゾクした。
『愚かな子。駄目な子。いらない子』
「あ…ぅ…」
『それでも…愛してくださるのですよ、神様は』
優しく耳に囁かれ。
直後痛い程噛みつかれ。
教会の中に零れた中也の声は何処か甘い薫りを含んでいた。
――――
リクエストを頂きました。
薫様誠にありがとうございます!
このようなモノでよろしかったでしょうか?
可能であれば感想をお願いいたします。
2016年10月30日ちょこ
御姉様と虚構の宴【青紫様リクエスト:御姉様シリーズ、組合との会食】→←阿呆でもつらいのです【ありす様リクエスト:『阿呆になりましょう』設定、首攻め】
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ちょこ(プロフ) - パピルスさん» お待たせしました!先刻其の11にてアップ完了いたしましたのでご確認お願い致します。 (2017年10月29日 22時) (レス) id: 25228574eb (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - パピルスさん» お久しぶりです!!お返事遅くなり申し訳ありません!!(;´・ω・)リクエスト誠にありがとうございます!!10/27-29日頃アップにて書かせて頂きます!少々お待ちくださいませ! (2017年10月26日 0時) (レス) id: 25228574eb (このIDを非表示/違反報告)
パピルス - 記憶の雨の続編をリクエスト宜しいでしょうか。何年か過ぎて生まれ変わった2人を書いて頂きたいです!記憶は全くないけど何処か知っているような感じで惹かれ合うお話を書いて頂きたいです!お願いします(人´∀`*) (2017年10月23日 23時) (レス) id: 8aa7434c54 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 黒鶫文佳さん» お待たせいたしました!!其の7にてアップさせて頂きました!ご確認よろしくお願いいたします! (2016年12月9日 18時) (レス) id: be59381d22 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - ふうかさん» お待たせいたしました!先刻其の7にてアップ完了致しましたのでご確認くださいませ! (2016年12月8日 23時) (レス) id: 2bc1ed36c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょこ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/koro0311ko1/
作成日時:2016年10月28日 21時