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こっち向いて -シルク- ページ1

彼の部屋に来てから、
かれこれ二時間半位が経過しようとしている。
時計を眺めれば、深夜12時を示していた。



部屋に響くはカチカチとキーポードを弾く音とヘッドフォンから小さく漏れる彼等の声だけ…



私は特にする事も無く、
部屋に置いてある漫画を流し見たり、
携帯を眺め何度も小さく溜息を零していた…




結衣『………。』


シ「………。」



分かってる。
とても忙しい事、今声を掛けても
きっと彼の耳には届かない事…



でも………



結衣『……少しぐらい、構ってよ。』



私はテーブルに顔を伏せシルクのパーカーを抱き締めながら薄れゆく意識の中、そう呟いた…



…どうせ聞こえてないんだから。




シ「…っしゃぁ!!わっ……」


結衣『…………。』


シ「……結衣?」


結衣『ん……シ、…ルク…』




愛しい彼女は俺のパーカーを抱き締め
小さな寝息を立てながら、切なげに俺の名を呼んだ。



(あぁ…またやっちまった。)



胸が締め付けられる思いだった。


時計を見て愕然とした。
コイツが来てからそんな時間が経ってるなんて。



シ「…ごめんな。」



届かないと知りながらも、
そう呟く事しか出来なかった。


俺はゆっくりと結衣を抱き上げ寝室へ向かった。

そっと降ろし布団を掛け、俺も結衣の隣で横になった。



結衣『……ん、…』



結衣は俺に背を向ける様に寝返りをした。



シ「……起きたら機嫌とんねぇとな。」



苦く笑えば結衣の背を抱き締め、





シ「なぁ……こっち向けよ。」




(起きたら嫌って程、構ってやるから。)


なんて事を胸に秘めながら俺は眠りについた。

大丈夫 ♯1-マサイ-→



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作品ジャンル:恋愛
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来響 - あぁぁぁあダーマ様ぁぁあやべっニヤける (2019年1月10日 17時) (レス) id: 46c572a747 (このIDを非表示/違反報告)
雷響 - 面白いですね!特にモトキvsダーマがにやけてしまった(笑) (2019年1月7日 20時) (レス) id: bea9aaf5eb (このIDを非表示/違反報告)
恋(れん)@ウオタミ/ノエラー(プロフ) - あにゃさん» あぁあ…ありがとうございます。更新頑張ってくださいね!まぁ、私は…更新亀さんなので…wwファイトです!! (2018年3月31日 12時) (レス) id: 1531b34ca2 (このIDを非表示/違反報告)
あにゃ(プロフ) - 恋(れん)@ウオタミ/ノエラーさん» あぁー!!ティッシュティッシュ!笑!喜んで貰えて嬉しいです!!また更新頑張ります!! (2018年3月31日 9時) (レス) id: ef7b29524b (このIDを非表示/違反報告)
恋(れん)@ウオタミ/ノエラー(プロフ) - お、お…王様ゲーム………あ、ちょ…だ、誰かティッシユを……鼻から赤い絵の具出てきたよ…((満面の笑み (2018年3月31日 1時) (レス) id: 1531b34ca2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あにゃ | 作者ホームページ:http  
作成日時:2018年3月18日 3時

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